Stories
インタビューを通して、生徒の皆さんの成長をお伝えするStories。今回は50回目の節目となります。中2のMさんからお話をうかがっていきましょう。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-では、インタビューに入っていきたいと思います。Mさんは小さい頃どんな子でしたか?
活発なんだけどシャイでした。私は年の離れた姉と兄がいて末っ子なので、2人の後ろにすぐに隠れてしまうような子でした。年は離れているけど話に入ろうとしていて、普通の子よりはませていたかもしれません。口が達者だと言われていました(笑)。
-小さい頃の様子が目に浮かぶようなエピソードですね。活発でもあったんですか。
運動するのが好きで、父に教えてもらいながら海やプールで泳ぐのが楽しかったです。父も母も海が好きなので、毎年のように行っていました。姉も兄も私も名前に「海」が入っているんです。姉と兄には祖父の名前の文字、私には母の名前の文字も使われています。あと、私が生まれた時の体重が○○○○グラムで、「これは名前をMにするしかないね!」(個人名の特定を避けるため、一部ふせてあります)ということになったそうです。
-それは運命的ですね!
-ご家族の仲もいいんですか?
コロナ前は家族旅行でハワイとかグアムに行っていました。
-すごいですね!思い出はありますか?
ハワイにはディズニーのホテルがあって、アトラクションはないんですけどキャラクターが色々なところに登場するんです。私は「モアナの伝説の海」という映画のプリンセスが好きなんですけど、プールで泳いでいる時にそのキャラクターが現れて、写真を撮ってもらったのがすごく嬉しかったです。
-ハワイとグアムでは過ごし方が違うんですか?
ハワイは観光だったり買い物だったり、プールに行ったりというのが多かったです。グアムは宿泊したところのスタッフの方がやさしい方ばかりで、家族ぐるみで交流するようになって、一緒にご飯を食べに行ったりしていました。日本語も上手だったので、私は日本語で会話していました。
-そこまで深い繋がりができるんですね。素敵です。
-小さい頃の思い出は他に何かありますか?
習い事で2歳から小5までフラダンスを習っていました。
-お~、繋がりがあるんですね。どんな経緯で習い始めたんですか?
これもディズニーなんですけど、父が「リロ&スティッチ」という映画を好きで、主人公のリロという小さな女の子がフラダンスをしているんです。その影響で姉や母と一緒に習い始めました。小さい頃は母と一緒に踊る「親子フラ」というのをやっていて、小3からは1人でも踊りました。
はずかしがりやだったこともあって、発表会は出ないで過ごしていたんですけど、小4の時に大きいホテルで発表会が行われることになったんです。母から「出てみたら?」と言われて勇気を出して出ることにしました。
周りは大人や中高生しかいない中で、8歳だった私がセンターを務めることになってしまって…。すごく緊張した覚えがあります。
-いきなり大きな会場だったからなおさらでしょうね。
その後は、発表会でも緊張はするけど、その時の楽しかった経験を思い出して「また味わいたいな」と感じて、色々な発表の機会に出たいと思えています。
-自分の殻を破る瞬間だったのでしょうね。今はもうやっていないんですか。
そうなんです。実は小2から友人と一緒にヒップホップダンスも習っていました。フラダンスは動きが緩やかで手先をうまく使って踊ることが多いんですけど、ヒップホップは全身を使って頭がぶっ飛ぶくらいの動きをしてハキハキと踊ることが多いです。両方習っている時は調整するのが難しくて、悩んだこともありました。最終的に私は活発なのが好きだと感じて、ヒップホップを選んでフラダンスはやめてしまいました。
-そうなんですね。それぞれに楽しさやおもしろさがあると思うのですが、どうでしょう?
フラダンスは、新しい曲を踊る時に先生が歌詞をコピーしてくれて、歌詞を訳しながら意味を教えてくれていました。「花」「雨」「山」「神」などを自分の体で表現しながら踊って、自分の心に響いてくる感じが好きでした。フラダンスの練習は遅い時間になることも多くて、一時期は行きたくなかったし、やらされている感じもあったと思います。でも、今振り返るとフラダンスって素敵なんだなと思います。今やっているダンスでも、私は他の子と違うところでほめられることが多くて「手先の使い方がきれいだね」と言われることがあります。これはフラダンスを習っていたおかげだなと思います。
-自分を俯瞰できていますね!すばらしいです。ヒップホップはいかがでしょう?
私はとにかく踊ることが好きなので、踊っていること自体が楽しいです!
-Mさんにとって「ダンス」ってどういう存在ですか?
「自分を表現できるもの」だと思います。
-素敵ですね。自分を表せるものがあるのはすばらしいことです。
姉や兄がいるので、どうしてもついていくことが多かったけれど、ダンスは初めて自分から「やりたい!」と言えたものなんです。塾と並行している時は体力がなくなって、やめた方がいいのかという葛藤がありました。でも、これからもずっとダンスを続けていきたいです。
-大変な中でも好きだから続けられるのでしょうね。
-では次に、中学受験のことを聞いていきたいと思います。Mさんはなぜ中学受験をすることになったんですか?
姉と兄がしていたので、自分もするのだろうな、と思っていました。でも、私は勉強が嫌いというか自分には合っていないだろうな、というレベルで苦手なんです。好きな教科も得意な教科もなくて、今考えても「なんで受験勉強できたんだろう?」と思います。
-そのような中で受験勉強を続けてみてどうでしたか?
両親は姉や兄には厳しく言っていたようですが、私は甘やかされて育ってきたと思うので、受験勉強でも「できなくてもいいよ、頑張ったんだから」と言ってくれていました。
-頑張りをほめてくれるのはありがたいですね。
-和洋九段を受験することになったのはどういう流れだったのでしょう?
私の性格を見て、通っていた塾の先生が勧めてくれました。家から学校が近い方が安心だということと、私がダンス部のある学校に入りたいと考えていたので、和洋を受験しました。
-実際に通い始めてみて、どうでしたか?
私は周りの環境に恵まれていて、友だちもメチャメチャやさしいです。私は性格的にはずかしがりやなところがありますけど、友だち作りは人よりできるかなと感じています。友だちと仲よくなれる度に「あの時話しかけてよかったな」と思えますし、先生からも友だちとの関係についてほめてもらえるので、自信に繋がっています。
-ほめてもらえると嬉しいですよね。周りに恵まれていると話されましたけど、Mさんの持っているやさしさだったり気遣いだったりを周りが感じて、Mさんの周りにたくさんの人が集まっているのだと思いますよ。
-他に1年生の時の思い出はありますか?
私たちは11月に研修旅行でブリティッシュヒルズに行きました。学校より一緒にいる時間が長かったですし、班行動をして協力をしてゴールに行くことで仲も深まったと思います。
やっぱり学校には色々なタイプの子がいるので、合う、合わないというのはありますけど、自分の中では全員と仲良くなりたいと願っていて、お泊まりする機会に仲よくなれた子もいたのでよかったです。
-やはり宿泊旅行ではぐっと距離が縮まりますよね!
-和洋でもダンス部に入部されているとのことですが、クラブ活動はいかがでしょう?
同輩と励まし合って頑張っています。オーディションもあるので、そういう意味ではライバルでもあるんですけど、合格した子にはみんなが「おめでとう!」と言いあえるような応援しあう仲でもあります。こういう関係はダンス部に入って学んだことです。
文化祭などの大きな舞台に向けた練習期間というのはいつもの練習の倍以上疲れるんです。でも同輩がいるからそんな中でも頑張れます。同輩はライバルでもありますけど同時に助け合う仲間でもあります。お互いに成長するところをたくさん見てきているので、頑張り続けようと思わせてくれる存在です。
-今年は後輩ができましたけど、どうですか?
いい子たちが多いんですけど、実はまだちゃんとしゃべれていないんです。私の方が緊張してしまって…。あまり先輩気取りのこともしたくないですし、自分の中でもっとしっかり成長して色々なことがしっかりできるようになってから話したいな、というのもあって…。でもこれは後輩から逃げているのだと思います。先輩方の中には異次元に上手な方もいて、私の周りはダンスが上手な子だらけで、自分はそこまででもなくて…。基本的にポジティブなんですけど、こういう時はネガティブになってしまいます…。
-誰でもポジティブな部分、ネガティブになってしまう部分、あると思いますよ。それでいいのだと思います。
自分も先輩から声をかけてもらった時に嬉しかったですし、自分から声をかけていきたいと思います!
-これをきっかけとして後輩との距離が縮まるといいですね。
-先輩との関係はいかがですか?
先輩は憧れの存在です。お手本となる存在が身近にいるというのは本当に幸せなことだと思います。
-6学年で活動するからこそ感じる偉大さなのかもしれませんね。
-後輩とはどんな関係性を持っていきたいですか?
近すぎず遠すぎず、いい距離感でいたいなと思います。教える時はしっかりと、でも一緒に遊んだりもできるメリハリをつけた関係が作れたらいいです。
-ダンスを通して体力、気力、人間関係など色々なことを学んでいますね!
-では、最後に後輩と受験生に向けてメッセージをお願いします!
まず後輩に向けては、どんなことでもすぐ諦めないで!!って伝えたいです(笑)。
私も結構めんどくさいことや苦手なことはやりたくないタイプなのですが、何回か経験してみることで見える世界って変わってくると思うので、無理しない程度にできる所まで突き進もうー!!
そして、受験生のみなさん。まずは昨日も今日もたくさん頑張っていて本当にお疲れ様です!今、きついな、やめたいなって思っていても時には休憩して、また取り組む。その繰り返しを本番まで悔いのないように精一杯、尽くしてください。応援しています。
-Mさんの熱く、そして温かな雰囲気が感じられるコメントですね。これからも勉強にクラブに精一杯取り組んでください。ありがとうございました!
【X先生からMさんについてのコメント】
常に明るく前向きで、誰に対しても分け隔てなく接することができ、自分の意思をしっかり持つ、正義感の強い生徒です。また、誰よりも優しい心を持っており「どうしたらみんなが気持ちよく生活できるか」を考えることができます。物事を客観的かつ冷静に分析する力も高く、相手の気持ちを想像できる能力は「学年で1番」と言っても過言ではありません。友達はもちろん、私たちもいろいろな場面で頼りにしています。クラブ活動でも研究熱心で、仲間と上昇志向をもって取り組んでおり、今後さらなる成長を期待しています。