Stories
-インタビューを通して和洋生の成長をお伝えするStoriesの44回目になります。今回は中2のYさんからお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-では、インタビューに入っていきましょう。Yさんは小学校の頃どんな子でしたか?
とにかく明るくて、小さい頃から人と話すのが大好きでした。小4から小6まで「みがく」という学級活動の時間に「哲学」の時間があって、「ケンカするほど仲がいいのは正しいか?」など様々なテーマで話し合いをしました。先生とやり取りしていく中でどんどん話が深まっていくんですけど、自分が話すことで全体が盛り上がっていくのが楽しかったです。
-哲学というと、一見難しいと感じる人もいると思うのですが、そういうことはなかったですか?
私はすごく楽しかったです。自分考えたことをどう感じるか他の人にも聞いてみたいし、他の人がどういうふうに感じるかも聞いてみたいと思っていました。
-先程の問いについて、Yさんはどんなことを話したんですか?
私は「お互いに意見を言い合えるのはいいことなので、ケンカするほど仲がいいというのは正しいのではないか」という意見を出しました。
-なるほど、そういう考えもありますね。
-先程、性格が明るいというお話がありましたけど、どのような影響があったのでしょう。
家族が皆明るくて、賑やかなのが関係していると思います。冗談を言い合ったりたまに家族を絵で描いてみたり…。明るいのは楽しいので、家族の影響が一番大きいと思います。
あと、話し好きなのも両親の影響かもしれません。父と母は会話が上手で、自分の意見を伝える時も冗談を交えながらうまく伝えているのがわかります。相手も傷つけないで自分の気持ちも伝えられていてすごいなと思います。
-身近な分、一番影響を受ける存在なのでしょうね。
-では中学受験のことを少し聞いてみたいと思いますが、どのように勉強していましたか?
なかなか集中して学べる環境が見つからなくて、色々な塾を転々としました。他の人と勉強するのは好きだけど皆が同じペースで進んでいってしまって、皆がわかっているのに自分がわからないのが嫌でした。考えたり理解したりするための自分の時間がほしかったので、個別に教わると質問しても恥ずかしくないし、自分には合っていたと思います。
小学校の頃の私は勉強が大嫌いで、生物は好きだったけど他の得意科目は図工や体育で、本科目ではないものばかりでした。けっこうサボることもあって、他の子ができているのを見ると「このままじゃ置いていかれちゃうからダメだな、このままだとどこにも行けないぞ」と思い始めました。夏の宿題なんかも後にためちゃう面倒くさがりな性格を変えなきゃと思いながらもなかなかうまくいきませんでした…。
-そんな中で心が動いたのは何がきっかけだったんですか?
父や母の姿勢とかけてもらった言葉だと思います。両親は歯科医をしているんですけど、やっぱりこれまでちゃんと勉強してきてそれを身につけて仕事をしていて…。「今学ばなかったら自分に子どもができた時にどのように教えるの?」と言われて、たしかにそうだなと思いました。
私も歯科医になりたいと考えているので「国家試験には大学6年間で学ぶ内容が出るんだから、日々の勉強を大切にしないと」と言われています。正直はじめは「うるさいな、わかってるよそんなことくらい…。」と思うこともありましたけど、その大切さが本当にはわかっていなくて行動に移せなくて…。
でも実際に挫折や苦労を体験してみて、やらないとできないことがわかって、親が言っていることは正しかったな、と思えるようになりました。こういうことを繰り返したくないので、せっかく自分の遊びたい時間まで我慢しているのに報われないなんて嫌だなと思って、成功させるならちゃんとしたいなと思って頑張りました。
-ご両親がいいお手本になっているんですね!
-では次に、和洋に入学した後のことを聞いていきたいと思います。
-小学校の頃と変わったことはありますか?
小学校の時は試験勉強といっても教科書を見るくらいでした。でも和洋に入って新しい環境になって、できれば上の方にいたいなという思いもありますし、友だちに「ここ教えてよ」と言われて教えてあげた時、頼りにされるのは嬉しいなと感じて、更に頑張りたいなと思うようになりました。
あとは小学校の時には自分の意見を言うと批判されるんじゃないかなと思っていて、言いたいけど恥ずかしいという思いの方が強かったです。でも和洋に入ってからは自分に賛同してくれるし、元の考えよりもっとよいものになるように改良してくれます。私自身も小学校の頃に比べて話をちゃんと聞くようになりました(笑)。
-PBLの流れが実生活でもできあがっているんですね。
-他に和洋に入ってから変わったことはありますか?
中学に入ってから何事にも自信を持って取り組めようになりました。
小学校の頃までは、嫌なこと苦手なことは後回しにしてきました。でも、中学入学を機に、まず嫌なことは先に終わらせようと心がけました。
私は遊ぶことが大好きで夏休みなど長期間の休みの時はほぼ毎日、妹や友達と遊んでいました。ですが、最終日近くになると溜まってしまった宿題を見て嫌な気分になったので、どうすればいいか考えたところ毎日楽しく過ごすには先に嫌なことは終わらせたほうがいいと分かり、中学に上がってから実践しています。
それに、苦手科目を終わらせておけば暇な時間などで予習もでき一石二鳥です!
-頭ではわかっていても、いざやるとなるとなかなか難しいですよね。実践できているのがすばらしいです!
-授業ではどうですか?
国語の授業で例えば悲しい物語を読んだ時、この前は書かれていないけど何があったのか想像してみようというものがあって、こういう出来事があったからこういう感情なんだな、というように考えられるようになってきました。人の感情を読むというか想像するのも得意になったかもしれません。
-和洋に入学してから更に頑張ろうと思えた原動力になったのはどんなことなんでしょう?
周りの友だちが頑張っているのを見て「私も頑張らないと」と思えるようになって、親に言われなくても自分で勉強できるようになってきました。
あとは、やっぱり頑張ったらその分ほめてもらえて、ほめられるとやってよかったなと嬉しくなります。2年間担任をしてくれている先生は頑張った分ちゃんとほめてくれるし、「あと少しだから頑張ろう!」と励ましてくれたり、うまく行かなかった時も「あ~、惜しかったね」とフォローしてくれたりします。やっぱりほめられるのは嬉しいです。
-できたことに対して声かけをしたり、励ましの言葉をかけたりするのは大切ですね。
中学受験の時はできないと怒られて、怒られると受験自体が嫌になって、勉強も嫌になってしまいました。今はいいところをほめてもらいながら改善点も出してもらえるのでとてもヤル気になります。
-私も気をつけていこうと思います!
-話は変わりますが、和洋に入ってからの行事で何が思い出に残っていますか?
去年のオンライン文化祭と今年の体育祭です。文化祭はお客様に見てもらうことはできなかったけど、皆と作品を作っていく中で工夫したり、話をしながら進めていったりするのが楽しかったです。私は世界のお祭りを調べる係で、インドのディワリ祭を調べました。動画を作る時も、なるべく笑いが起こるように工夫しました。
-皆で楽しく作れてよかったですね。
-体育祭はいかがでしたか?
去年はダンスだけだったんですけど、今年は競技もあって色別で応援したり学年の子を応援したりして一体感がありました。私たちは学年競技で台風の目をして盛り上がりました。
-やっぱり競技が入ると盛り上がりますよね!
-話は変わりますが、Yさんは普段はどんなことをしているんですか?
マンガを読むのが好きです。今は携帯でマンガを読むこともできるんですけど、私は紙をめくる時の一瞬の間が好きで、次はどうなるんだろうと思いながらページをめくって「こう来たか」と思えるのが楽しいです。今は母が持っていた恋愛ものをよく読んでいます。
-ここでも親御さんの影響があるんですね。
-他には何かありますか?
夏は家族で虫取りに出かけることもあります。家の近くに庭園に行って蝶を見つけたり、トンボやセミの幼虫を見つけたりします。
私は危険生物を調べるのも好きで、旅行に出かける時はそこで気をつける必要がある生物を調べてから出かけることもあります。
-おもしろそうですね。例えばどんなものなんですか?
たとえば、沖縄に行くとしたらハブのことを調べたり、海に行く時はハブクラゲ、カツオノエボシやイモガイに気をつけるとか…。刺されて死んでしまう人もいるので。
-本格的ですね!おもしろそうです(笑)
【後日、私(インタビュアー)のところに本を持ってきてくれましたが、かなり詳しく説明されていて、危険生物の怖さがよくわかりました!】
-では、後輩に向けてメッセージをお願いします。
今はゲームや携帯が身近にあるので勉強するにも集中しづらいと思います。夜にためたりわからないままでもいいやと思ってしまうこともあると思うんですけど、そのままにしないことが大切です。時間の使い方を大切にしてください。
私が親からよく言われているのは「日のあるうちに面倒なことをしておけば、夜何をしてもよいんだよ」ということです。夜は寝ちゃうこともあると思うので、昼のうちにやるべきことを終わらせておくことは、これからの人生においても役立っていくと思うし大切な考えだと思います。
-身につまされます…。私も肝に銘じておきます!
-では最後に、受験生に向けてメッセージをお願いします。
今は大変だと思うけど、辛いのは今だけです。入試が終わればその後には楽しいことがたくさん待っているので、それまで頑張ってください!
具体的な勉強法としては、暗記物は早めに始めるのがよいです。後にためがちだけどちょっとずつ早めにやっておくと勉強全体の効率がよくなります。後にためるとその時頑張らなければならないことができなくて勉強がはかどらなくなってしまいます。自分もまだまだ「もう少し前からやっておけば…」と思う時があるので、課題は残っているんですけど(笑)。
あとは、受験勉強では色々なことを頑張らなきゃいけないんですけど、まずは一つのことをとことん伸ばしてみるのもいいかなと思っています。やり尽くすことで「自分はここまでできるんだ」という実感を得られますし、それをきっかけに他のことも頑張れるようになります。とにかくやった分だけ実力になっていくという実感を私は得られたので、受験生の皆さんにも味わってもらいたいです!
-実体験に基づく力強いメッセージですね!Yさんの真面目さが随所に表れているインタビューになりました。ありがとうございました!
【X先生からYさんについてのコメント】
Yさんは明るく朗らかで、とても大らかな生徒です。周りへの気配りが自然とでき、人を悪く言うことがないので、友人からの信望が厚いです。
勉強面だけでなく自分の「好き」に対しても貪欲で、昆虫などの興味あるものにも情熱を注いでいます。将来の目標も立てて、日々着実に成長しています。今後も楽しみです。