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Stories

Vol.28 中1 Rさん

-生徒の成長をインタビュー形式でお伝えするStories 第28回になります。今回は中学1年のRさんにお話を聞いていきたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-早速お話をうかがっていきたいと思いますが、Rさんが小さい頃から熱中していることはありますか?

はい。小さい頃からパズルとか折り紙とか工作など、ものを作ることが好きです。

-きっかけが何かあったんですか?

小学校の頃に学童に通っていて、パズルはそこで100ピースの小さなものを作った時におもしろくてハマってしまいました。学校帰りには祖母の家に立ち寄ることも多かったので、そこでもパズルに熱中していました。

-私はパズルについて詳しくないのですが、大きさはどれくらいのものを作るんですか?

1ピースの大きさとピースの数で決まるのでどれくらいの大きさかは決まっていないんですけど、人の爪くらいの小さなピースで1000ピースのものだと38センチ×28センチになります。

-普通のピースものだともっと大きくなるということですね。

そうです。祖母の家には飾りきれなくて、しまってあるものもあります。私が今までで一番好きなデザインはラッセンのイルカの絵で、小さなピース1000ピースのものを作りました。シャチの絵のパズルも作ったことがあります。

-そうなんですね。パズルをしている時の気持ちはどんな感じなんですか?

一点集中しているので、考え事がなくなります。時間を忘れてパズルに没頭しているので、見ようと思っていたテレビが終わってしまっていた、ということもありました。

-それほどまでに集中しているんですね。小学校の頃から始めたということはキャリアが7年ほどになると思いますが、一番大がかりなものはどんな作品なんですか?

今作っているのが小さなピースで2000ピースというパズルです。ピースが小さいとその中に描かれている絵も小さくて、同じようなものばかりなので大変です。

-なるほど。1時間でどれくらいできるものなんですか?

パズルに向かう自分の気持ちによって左右されます。気分が上がっていない時は1時間やっても3ピースしか進まない時もあります。逆に気分が乗っている時は20ピースくらい進むこともあります。

-とはいえ、とても大変な作業ですね。私には無理そうです…。性格的にもRさんに合っているのでしょうか?

そうですね。コツコツと、黙々とやるのが好きです。

-性格にも合っているんですね。パズルのおもしろさはどんなところに感じていますか?

複雑なものを作り終わった時の達成感です。ピースが多いほど達成感は大きいですし、家族に「すごいね」と言ってもらえるのも嬉しいです。あとは「これかな?」と思ったピースが一発ではまった時はすごく気持ちいいです!

-その気持ちよさは何となくわかります(笑)。
-先程パズル以外のこともあがっていましたけど、同じような力が求められるのでしょうか。

パズルは毎回絵柄が違うので、集中力がないと終わりません。折り紙は何度もやってみて体に染みつく感じです。

-確かに折り紙は何度もやることで慣れていく感じがありますね。私は鶴くらいしか折れませんが、得意な作品はありますか?

変形する手裏剣を作れます。見た目はすごく手が込んでいるんですけど、10分くらいで作れるのでお手軽です。

-折り紙は誰かに習ったんですか?

学童でもやりましたけど、基本的には人に教わるというよりネットで調べたりYOUTUBEを見たりしながら作りたいものを調べて作ることが多いです。

-なるほど、そういうのもネット上に載っているんですね。今後こういうものも作ってみたいな、というものはありますか?

大きい作品にチャレンジしてみたいです。以前一度作ろうとして諦めてしまったんですけど、複数の折り紙を組み合わせて作る球状の大きなくす玉を作ってみたいです。

-折り紙の楽しさはどんなところにありますか?

難しい作品を作った時に達成感がありますし、家族から「すごいね」と言ってもらえるのも嬉しいです。実は母も私がおなかの中にいる時にレゴブロックで色々なものを作ったり、折り紙を折ったりしていたそうです。一緒に作るのは休みの日にたま~にあるくらいですけど。

-お母様も作るのがお好きなですね。では、親子で超大作に挑む!というのもおもしろいかもしれませんね。
-工作も好きとおっしゃっていましたけど、今までで作品をほめられた経験はありますか?

はい。今年、美術の夏休みの宿題が「夏」をテーマにした作品作りでした。テーマに沿っていれば何を作っても良かったんですけど、私は夏といえば金魚すくいだな、と思って金魚を何かで作りたいなと思いました。色々と調べていた時に母が「切り絵はどう?」とアドバイスしてくれて、作ってみることにしました。やってみたら楽しくて、何度も何度も作っているうちにだんだん上手になってきました。

-「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますけど、まさにそれを体現した形ですね。
-どんな場面でほめられたんですか?

本来は夏休みに作ったものを2学期に紹介しあう予定だったんですけど、9月はすぐにオンライン授業になってしまったので、先生が作品を紹介してくれて、私の切り絵の時に「これはすごいですね」とほめてもらえたのが嬉しかったです。友だちからも後から「あの作品、すごかったね」と言ってもらえて、それも嬉しかったです。

-すてきな作品だったのでしょうね。私も見てみたいです!
-少し話が変わりますが、ものづくりというのはご家族の影響なんでしょうか?

そうですね。私が小さい頃から母が何か作っていると「何やってるの?」「私もやってみたい!」と言っていました。料理をしている時に野菜を切っていた時も、本当に危ないもの以外はチャレンジさせてくれていました。

-料理もするんですか?

料理は休みの日にたまにするくらいです。スパゲティのミートソースとかオムライスとかその程度ですけど。

-ミートソースも自分で作ったんですか?

そうです。夏休みに祖母と一緒に作ったのが初めてだったんですけど、自分で作ったのもおいしくて、家でも作りたいなと思って材料を買いに行きました。

-ここでも料理という「もの作り」が出てきましたね。Rさんの好きなことの魅力は「何かを作ること」なんですね。

そうです。達成感もあって作っている時には集中できて周りの余計なものが入ってきません。そこには自分だけの時間があって、周りの雑音も聞こえなくなります。

-もの作りの中に「自分の時間」を見出しているんですね。すてきです。
-では話を次に移していきたいと思いますが、中学受験をすることになったのはどのような経緯だったんですか?

自分自身あまり中学受験には興味がなくて、家の近くの公立中学に通えばいいかな、と思っていました。でも母が「中高一貫に行っておけば、高校受験をしなくていいからその分色々な経験ができると思うよ」とアドバイスしてくれて、受験勉強をすることになりました。勉強はあまり楽しくなかったし、周りについていけなくて辛いこともあったんですけど、何とか頑張りました。

-大変だったんですね。
-そのような苦労の中で、和洋九段を受験しようと考えたのはなぜですか?

九段下は家から近いですし、自分の学力にもあっていたので受験することになりました。

-女子校に入ってみてどうですか?

小学校では男子がいるのが当たり前だったので、女子だけの空間ははじめちょっと変な感じがしました。でも女子だけだと周りの目を気にせず話せるし、色々なことを相談できるのでいいと思います。

-女子校での生活に慣れてきたということでしょうね。
-中学に入学して一番楽しい授業は何ですか?

体育です。私は勉強より体を動かす方が好きですし、皆で楽しくできることが多いです。バレーボールのオーバーハンドパスがうまくいかなかったりうまくパスが繋がらなかったりした時に、アドバイスしあってうまくいったこともありました。

-一緒に成長している感じがしますね。
-授業以外で思い出に残っていることはありますか?

オンライン文化祭で編集を担当することになったのが思い出です。初めての編集なのに大きな仕事を任されちゃったな、という感じだったんですけど、「Rさんは上手だから最後まで任せよう」と先生から言われたので、頑張ってみようと思いました。放課後も残ってギリギリまでやって、何とかできあがりました。

-具体的にはどんな内容だったんですか?

「ナマステーション」という名前でインドがテーマの動画を作りました。観光地や食べ物、地理などをニュース風にお伝えする動画です。

-楽しそうですね。編集もできるようになりましたし、いつでもYOUTUBERになれそうですね。パズルとか折り紙とか配信できるものもたくさんありそうです。
-他の行事はいかがでしたか?

体育祭は初めてのことで、運動会に似ているのかな、というのは知っていたんですけど今回はダンスだけになってしまって少し残念でした。難しい振り付けがいくつかあって、1人1人が覚えているのを教えあって繋げていった感じです。振りのテストもあったんですけど、皆で最後に確認してテストに臨めました。

-ここでも助け合いが行われていたんですね。すばらしいと思います。
-将来の夢はありますか?

人のことを考えて人の役に立てる人になりたいな、というのがあります。動画編集を頼まれたり、テスト前に「勉強を教えて」って言われたり、人に頼られるのが好きなので、そういう力が活かせるといいなと思います。保育士さんとかお花屋さんとか人と触れ合える仕事がいいかな、と思います。

-自分の持っている力と好きが重なっていくといいですね。これからもたくさん学んで、ぜひ輝いてくださいね。
-ここまで色々とお話をうかがってきましたが、振り返って何か感じることはありますか?

改めて「モノを作ること」と「人と触れ合うこと」が好きなんだな、と感じました。実は祖父が工場を経営していて、父もそこで働いています。そこではレーシングカートのタイヤのパーツなどを作っているんですけど、祖父や父からモノを作ることの影響を受けていますし、母も明るくて人に好かれる性格でまわりの人から頼りにされているので、そういうところも影響を受けているのかな、と思います。

-もの作りは一家揃って、ということだったですね。これからも自分の「好き」「楽しい」を突き詰めていけるといいですね。
-では最後に、来年度以降Rさんの後輩になるかもしれない受験生に向けてメッセージをお願いします。

勉強をずっとし続けると頭がパンクしちゃうので大変です。でもしないと学力が落ちちゃいますから、たまに休みも入れながら頑張ってください。
あと、1人で勉強し続けるのではなくて、人と触れ合うことも大切にしてください。

-Rさんの人柄が周りの人たちを明るく照らしているのが感じられるインタビューでした。ありがとうございました!

【X先生からのRさんについてのコメント】
一見物静かな印象ですが、熱いものを秘めており、冷静かつ熱心に物事に取り組む努力家です。2学期から学級委員に選ばれたことで更に責任感が育ち、様々なことを体験することで自信が増し、日々成長しています。柔軟性に富み、クリエイティビティもあって最後まで決して諦めません。「誰かお願いね」という呼びかけにもいつも率先して応えてくれる心優しい生徒の一人です。

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