和洋九段女子中学校高等学校

Stories Vol.49

更新情報

2022/11/30 更新しました。

Vol.49 中3 Hさん

-インタビューを通して和洋生の成長をお伝えするStoriesの49回目。今回は中3のHさんからお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-では、インタビューに入っていきましょう。Hさんは小さい頃どんな子でしたか?

小学校の時は友だちとたまに話すこともあるけど、それ以外はずっと本を読んでいました。家から本を持っていくこともありましたし、図書室に行って読んだり、借りたりしていました。

-どんな本を読んでいたんですか?

「暗号クラブ」というミステリー系の冒険ストーリーです。特に1巻がお気に入りで、自分で暗号を読み解きながら読み進めていって、最後に答え合わせする流れがおもしろかったです。読み進めていくと次の展開がどんどん気になってきて、最後まで謎を解いてみたいと思ってたくさん読んでいました。

-なるほど、のめり込んでいたんですね。小学校に入る前から本を読むのが好きだったんですか?

はい。はじめはマンガから読み始めました。「○○のサバイバル」というシリーズで、地震とか宇宙、ヒマラヤなどがあってマンガの間に詳しい解説がついています。今でもその話を思い出すことがあって、小さい頃に読んでおいてよかったなと思っています。

-マンガを通して知識を蓄えていったんですね。

小学校の頃まではおとなしかったので、教室の中でもずっと1人で本を読んでいたんです。そしたら担任の先生が「Hさんがいじめられているのでは?」と心配して、聞かれたことがありました。私は単に本を読んでいたかっただけなので「私は本が大好きなんです!」という説明をして、わかってもらえました。

-私もクラスの生徒が1人で本を読み続けていたら心配することがあるかもしれません。
-小学校の時の思い出は他にありますか?

おとなしかったんですけどクラス委員や生徒会をやっていました。クラス委員ではレクをみんなで考えたり、HRの話し合いの時に司会をしていました。生徒会では行事の司会を全校生徒の前でしたこともあります。みんなをまとめるというリーダーとしての役割は好きでした。

-私が抱いていたイメージがガラッと変わりましたね。普段は本を読んで他の人とあまり関わりを持たないけど、全体のまとめ役は行っていたんですね。
-実際にやってみてどうでしたか?

表には出さなかったですけど、心の中では、「人に反対されるのは嫌だな」とか、「クラスをどうしたらまとめることができるのかな」と悩んでいて、親に相談したり、タブレットで調べたりしていました。

-そうなんですね。小学生の頃からタブレットで調べていたなんて、さすがデジタルネイティブですね。
-学校以外では何か行っていたんですか?

色々やってましたけど、一番長かったのは水泳です。母が和洋九段の水泳部だったこともあって、娘にも水泳をやらせてあげたいと思ったそうで、地元のスイミングスクールに0歳か1歳から小5まで通っていました。

-そんなに小さい頃からやっていたんですか。

学校が終わったら小学校の前に親が車で迎えに来ていて、毎日1時間半泳いでいました。でも、なかなかタイムが伸びなくなって競泳が好きではなくなってしまいました。でも泳ぐのは好きだったので、小5からはライフセービングを習っています。

-ライフセービングを習うというのは珍しいですね。泳ぐのはどんなところが好きなんですか?

水をかいた時、速く前に進めるのが気持ちよくて好きです。

-なるほど、走るのとは違った感覚ですよね。
-ライフセービングはどんなことをするんですか?

人を助けるための練習をします。夏は海で、冬はプールで行うんですけど、40キロあるマネキンを水中で助けます。夏には合宿もあって、海水浴客の監視業務のお手伝いもさせてもらいます。そこでは、ライフセーバーの方から直接海のことについて教えてもらったり、同じチームの仲間とたくさんおしゃべりしたり、宿舎で遊んだりできるのでとても楽しいです。

-助ける時のコツはあるんですか?

ポイントはいくつかありますけど、大切なのは慌てて助けようとして呼吸器官を塞いでしまわないことです。運ぶ時に首を絞めたり口を塞いだりしないようにすることが必要です。

-確かに言われてみればそうだと思いますけど、とっさの場面では気をつけておかないといけませんね。

ライフセービングにも大会があって、海の中を泳いでタイムを競ったり、プールに沈んでいるマネキンをチューブという浮具を使って救出したり、色々な種類の競技があります。

-実際にライフセービングを続けてみていかがですか?

今習っているものを活かして、将来人を助けられるようになったらやりがいがあると思います。海での人命救助というのは誰でもできることではないので、これからもずっと続けていきたいです。

-すばらしいですね。これからもどんどん成長していってください。
-話は変わりますが、中学受験をすることになったのはどのような流れからだったのですか?

元々私は中学受験をするつもりはありませんでした。しかも女子校はいじめがあるんじゃないかという怖いイメージがあったのでなおさらです。でも、私は小学校の時英語の塾に通っていたので、英語力をアップできて水泳部もある学校に通いたいなと思っていて、母が和洋九段の出身だったということもあって何回か校舎見学に来て水泳部の体験をした時、先輩方がとてもよくしてくださって学校の雰囲気もよくて、和洋九段いいな、と思うようになりました。

-そうだったんですね。
-受験は何の教科でしたんですか?

英語で受験しました。筆記は結構できたんですけど、スピーキングの方は難しく感じました。私が答えた内容を面接官の先生ははじめわかっていなさそうだったので、諦めず、めげずに答えるように頑張りました。

-粘ったかいがありましたね。

-実際に入学してみていかがですか?

変に気を遣わずに友だちと仲よく過ごせています。

-それは何よりです。
-コロナ禍での入学だったですが、どうでしたか?

最初はオンライン授業が続きましたけど、Zoomでゆっくり友だちを作ることができたので私にとってはよかったかなと思っています。最初から対面だと、会ってすぐに「話さなきゃ!」となりますけど、そういう感じではなかったので。

-そういう関係性の作り方だったんですね。
-実際に女子校に入ってみてどうですか?

入る前に思っていた「怖いのでは?」というのはなくなりました。男の子の力に頼らずに自分たちで問題を解決していく、自分たちで考えて行動していける力が身につきました。

-確かに文化祭の準備でも皆さんでパネルを運びましたけど、結構重いですよね。重いのは男子に任せようというのはできませんから、全部自分たちで運ぶのが自然に行われていますね。

そうですね。でもやるしかないんで!

-心強いです。
-グローバルクラスの英語では当初からアドバンスなんですよね。どのようなところが大変でしたか?

例えば物語を読んである程度の説明が終わった後、「このことについてどう思う?」と質問されて、それを英語で答えなければならないというのが大変でした。

-どのようにステップアップしていったのですか?

はじめは親にも手伝ってもらいながら学んでいって、途中からは1人で勉強するようになって、最終的には中2くらいになると自然に英語が出てくるようになりました。まだ突然聞かれるとパニックになることもありますけど、中1の時よりはかなり話せるようになっています。

-習慣づいてきたのでしょうね。
-英語の授業もオンラインは大変だったのではないですか?

はじめは大変でしたけど、2か月弱あったのでそのうちに慣れていきました。

-中学生活の中で楽しかったことはなんでしょう?

今年の文化祭です。1、2年生の時はオンライン文化祭だったので、初めての対面での文化祭で、ワクワク感がありました。お客さんが直接教室の中に入ってきてくれるのは嬉しいですし、飾り付けも皆で協力してできて楽しかったです。祭が始まる高揚感がありました。友だちの姉妹や家族ともお話しできたのも嬉しかったです。

-直接お客様と関われる機会になってよかったですね。
-文化祭では他にどんなことをしたんですか?

私は今、生徒会で書記をしているので、お部屋に来てくれた受験生に「和洋はこんなところがいいんだよ」とお話しできました。

-受験生とも触れ合えたんですね。
-小学校と中学校で生徒会に違いはありますか?

中学の方がより本格的になったと思います。校則も含めて、学校全体に関わっている感じがします。

-なるほど。そういう違いを感じているんですね。
-中学に入って小学校の時より成長したなと感じるのはどんなところですか?

コミュニケーション力が上がったなと思います。普段の学校生活で休み時間や登下校の時、友だちと一緒にいてたくさん話しかけてもらって、自分もするようになって、互いのことをもっとよく知りたいと思うようになったのがきっかけでした。
あと、プレゼンテーションの力もついたと思います。PBLのグループブレストで代表に選ばれてクラス全体でプレゼンをする時、緊張はしますけど原稿を見ないようにして発表するうちに慣れていきました。

-成長を感じますね。
-中学時代にやっておきたいことは何ですか?

私たちはブリテッシュヒルズにも海外の修学旅行にも行けませんでした。せめてブリテッシュヒルズに行きたいなと思います。
私は今、グローバルクラスにいますけど、高校になるとサイエンスとか本科に行く子もいると思うので、クラスとしてはお別れです。レクレーションをしたり社会科見学をしたり思い出作りとして楽しく一緒に過ごしたいです。

-あと半年で高校1年生ですが、高校に入ってからチャレンジしたいことはありますか?

高校生になったら、仕事体験をしてみたいです。私は将来、動物病院の看護師の仕事に就きたいと考えています。働きたい病院も見つかって、その近くには大学もあって動物看護しになるための学科もあり、夏にはオープンキャンパスにも行ってきました。その時には犬の心肺蘇生の体験をさせてもらってすごく勉強になりました。実際に働く時にはどんな仕事があるのか病院で体験してみたいです。

-動物病院で働きたいと考えるようになったのはなぜでしょう?

昔からうちでは動物をたくさん飼っていて、コロナ禍で増えて今は犬が1匹、ネコが6匹、他にもフェレットがいます。私も動物が好きなので、動物たちが病気やケガをした時に助けられるように動物看護師になりたいです。

-なれるといいですね。
-では最後に、後輩と受験生に向けてメッセージをお願いします。

後輩には、一度やってみたいと思うことがあったら失敗を恐れずに挑戦してほしいです。小さなことでも成功したらスカッとした気持ちになりますし、やりがいを感じるようになると思います。私は小さい頃引っ込み思案で挑戦することが怖くて他の人から言われないとできないというタイプでした。でも今は、やってみたいことは自分からチャレンジして、スッキリしています。PBLの発表でも文化祭の準備でも何でもよいので、色々なことに挑戦していってほしいです。
受験生には、学校を選ぶ時には、部活や好きな教科など自分のやりたいことを考えて選んでみてほしいです。そうすれば中学に入った後、学校生活が充実すると思います。頑張ってください。

-「好き」が積み重ねられて成長に繋がっていますね。これからもワクワクした毎日を過ごしてくださいね。ありがとうございました!

【X先生からHさんについてのコメント】
Hさんはいつもニコニコ、誰に対しても友好的に接し、明るく温厚で友人思いな優しい生徒です。勉強とクラブを両立させ、明確になった将来の目標を達成するため努力しています。全体をまとめる力もあり、後輩のためにも力を尽くしてくれています。

穏やかでありながらアクティブな面ももっており、今後、より一層の成長を期待しています。

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