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Stories

Vol.8 高1 Aさん

-生徒の成長をインタビュー形式でお伝えするStories 第8回になります。今回は高1のAさんです。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-さて、今回もAさんの小学校時代のことから聞きたいと思います。Aさんは小学校時代、どんな子だったですか。

小学校の時は、自分から前に出ないおとなしめの子だったと思います。外に積極的に出ることもなかったですし、意見は持っていても基本的に言わず、聞かれたら答えるというタイプで、活発ではなかったと思います。

-そうなんですね。今のAさんは活発に見えますけど…。

小学校の委員は立候補制だったので、学級委員になるようなことは絶対になくて、私は給食委員をしていました。今日のメニューを放送で流してたんですけど、給食でワイワイしていて誰も聞いていないという…(笑)

-そうだったんですか。どこで転機があったのでしょうね。楽しみです。
-では、小学校で得意科目は何でしたか?

本当に得意も不得意もなくて、好き、嫌いもなく…。与えられたものをただこなす、というだけでした。勉強も好きではなかったですね…。

-なんと、差がないのは珍しいですね。
-では、学校以外では何か行っていましたか?

並行して続けていたというわけではないんですけど、色々習いました。水泳、そろばん、習字、ピアノ、バドミントン、あとは塾ですね。

-またまた多いですね。では、その中で一番楽しめていたのは何ですか?

う~ん、習字だと思います。先生が優しく教えてくれたのと、特に毛筆は普段の生活では書き初めくらいでしか書かないので、普段と違うことをするのが楽しみでした。あとは、通うたびに上達しているのがわかるというのが良かったんだと思います。同じ小学校の子が何人もいて、いい意味で競争できたのかな、とも思います。表には出さなかったですけど、実は負けず嫌いのところもあるので、他の子よりも早く次の段にいきたいな、いいものを書きたいな、という感じでした。

-そうなんですね。控えめでも内に秘めた闘争心みたいなものがあったんですね。
-塾にはいつ頃から何教科で通っていたんですか?

私は小4の冬から4教科で勉強していました。でも、やらなきゃ、頑張らなきゃ、というのはわかっていてもできない、という状態で日々を過ごしていました。

-今振り返ってみて、どのようなところに原因があったと思いますか?

やっぱり勉強の大切さというものを根本のところでわかっていなかったんだろうな、と思います。

-そうなんですね。私立中学を受験をしようと考えたのはなぜですか?

私の母が英語の個人塾をやっていて小3の頃から少しずつ英語を教わっていて小6で英検3級を取っていたので、公立よりも私立の方が英語をしっかり学べるんじゃないかな、というのが理由です。

-なるほど。確かに英検3級を持っていて、中1のはじめにABCから始めるのはもったいないですからね。
-では、和洋九段を志望したのはなぜですか?

今、私は志望が変わってサイエンスコースにいるんですけど、昨年まではグローバルクラスにいました。和洋のグローバルクラスは出欠点検とか帰りのSHRが英語で行われるので自然と英語力がつくかな、と思ったのが理由です。英語の授業が英語で行われるのも合わせて、3年間ですごく力がついたのを実感しています。
英会話の力というのは、英語力ももちろん大切なんですけど、堂々と話せるとかコミュニケーションをきちんと取れるようになる、という力もとても大切で、そこはPBLで鍛えられたな、と思います。

-なるほど。英語の力だけでなくて「自分に自信を持つ」とか「オープンマインドである」ということが前提として必要ということですね。確かにその通りだと思います。
-他に志望理由になったことはありますか?

私は大人数の中で過ごすのも、たくさんの人の前で話すのも苦手でした。その点、和洋は少人数なので、あまり緊張しないで練習を積めますし、先生とも話せる機会が多くて安心して過ごすことができるのもよいと思いました。

-中学校の行事で何か思い出に残っていることはありますか?

中1の5月に行ったブリティッシュヒルズでは、あまり英語をしゃべることができなくてもっと英語力を上げたいと思った記憶があります。
あと、中2の5月にはイオンの本社を訪問したことも覚えています。環境問題の取り組みに対する展示を見たり、色々とお話をうかがいながら、企業がそういうことにも力を入れていることを知り、私たちにもできることがあるのでは、という気づきになりました。

-実際にその後、変化がありましたか?

はい。環境破壊の問題についてはより詳しく知ろうとしていますし、ごみの分別を積極的に行ったり、リサイクルに配慮した商品を購入したりするようになりました。

-リサイクルに配慮した商品というのは具体的にどのようなものですか?

最近は文房具にも再生プラスチックが使用されているものが増えてきて、それにはエコマークが表示されているので、積極的にマークが付いているものを買うようにしています。

-なるほど、そういう貢献の仕方もあるんですね。勉強になります。
-さて、和洋生活ではとても積極性があるように見えるAさんですけど、先程小学校では控えめな感じだったとおっしゃっていましたね。いつ、どのように転機が訪れたんでしょうか?

表だって発言ができるようになったのは1年生の後半から学級委員になったことがきっかけだったと思います。委員をやってみてとても楽しかったですし、その頃からだんだんと自分の意見を言えるようになってきました。その後、別の委員をやったり学級委員になったりと色々でしたが、学級委員でペアになった子が引っ張ってくれて私の積極性を引き出してくれたんだと思います。

-そうなんですね。すばらしいパートナーに出会えてよかったですね。色々な人同士がお互いに影響し合って成長しているのでしょうね。
-先程、高校からはサイエンスコースを選択したと言っていましたが、どのような理由があったんですか?

私は原因不明の膝の痛みに悩まされて、小学生の時と中学生の時、合わせて2年間松葉杖で過ごしていたんです。通院する時間が多くてリハビリのために理学療法士さんにたくさんお世話になりました。それがきっかけで医療職に就きたいと思うようになりました。色々調べる中で一番学ぶ内容が楽しそうだったのが臨床検査技師だったので、今はそれを目指して頑張っています。病気で悩んでいる人を助ける存在になりたいです。

-そうだったんですか。そのような辛い経験を通して自分自身の生き方をしっかりと考えることができたんですね。Aさんも患者さんを勇気づけられる存在になれるといいですね。
-新型コロナの影響を受けて色々な行事が中止になってしまいましたけど、この中で思い出になっていることはありますか?

毎日学校に行って授業を受けて、友だちに会って、という当たり前のことが当たり前でなかったんだな、とても大切な時間なんだな、対面で授業を受けられることはとてもありがたいことなんだな、ということに気づけました。オンラインで授業は行われましたけど、一つの授業が終わると一度接続を切るので、学校にいる時みたいに友だちと休み時間にワイワイ過ごすということができませんでした。その時期は特に友だちとのコミュニケーションが取りにくかったな、というのが実感です。

-たしかにそうでしたね。今、毎日学校で過ごす日々が始まっていますけど、大切さを忘れないようにしたいですね。
-オンライン授業での思い出はありますか?

はい。公立の中学校に通っている友だちは課題が送られてくるだけで…、と嘆いていましたけど、和洋は新しい学年になってすぐに教材を受け取れてオンライン授業が始まって、途中で追加の教材が送られてきて…という感じで安心して過ごせました。授業で学んだこともオンラインで提出してチェックしてもらえましたし。
授業の中では、体育の授業でストレッチとか体幹トレーニングとかをしたのが思い出に残っています。みんなタブレットを床に置いてやったんですけど、みんなの姿がとてもおもしろかったです。interestingではなくて、完全にfunnyの方でしたけど(笑)。

-それもめったにない経験ですよね。そういう時間も友だちとの繋がりを実感できる貴重な時間だったのでしょう。
-中3の2学期は、学校に来て授業を行っていましたね。起業家教育のプログラム(アントレプレナー講座)も行われましたけど、そちらの方はいかがでしたか?

起業のことは結構難しくてわからないことがたくさんあったんですけど、友だちと協力してTシャツのデザインなどを一緒に考えていくことができたので楽しかったです。

-そうでしたか。ぜひ高1の地方創生プログラムに活かしていってくださいね。
-高校に入学して3か月が経ちますが、高校生活はいかがですか?

はい、勉強のレベルがぐっと上がったのを実感しています。高校では最初から評定のこと、大学のことを意識することになりましたし、予習中心に進めていくのが授業についていくために重要なので、そのスタイルに慣れるまでが特に大変でした。
5月に行われた中間考査は5教科8科目あったんですけど、高校に入って勉強方法を変えてみました。今回は苦手科目を重点的に頑張ろうと思ったんですけど、あまりうまくいかなかったので次回に向けてまた考えていきます。

-色々と試しながら自分のスタイルを作っていくのがいいと思いますよ。
-小学校時代から今までのことについて色々と語っていただきましたが、ここまでの気づきがあったら教えてください。

小学校の頃の自分はおとなしめだったのが、今は活発になってコミュニケーション力がすごくついたな、と思います。毎日クラスの全員と話をするくらいです。そこが一番変わったところですかね。あとはPBLのおかげもあって発表する機会が増えてプレゼン力も高くなったな、と感じています。
あと、中1、中2の頃は今考えると反抗期だったのか、とてもネガティブになっていました。色々なことが面倒くさい、と考えてしまって…。でも、中3になってからは考え方がだんだん大人になってそういうことがなくなりました。「そんなこと言っててもしょうがないな」と思うようになりました。言ったところで何にも変わんないし、自分にとっても周りの人にとってもマイナスなので、いったん考えないようにして気持ちをリセットしてみました。そうしたら人間関係もうまくいくようになって…。人の悪いところではなくていいところを見ようと思えるようになったのがよかったのかな、と考えています。

-それは大きな成長ですね。すばらしいと思います。

本当に中2の時は愚痴が多かったと思うんですけど、今は自分でも気づくくらい愚痴らなくなりました。そこは自分でも変わったなと思います。家に帰ってからも学校であった楽しかったことを親に話すことが多くなって、本当にポジティブ人間に近づいているような気がします。

-それほどなら親御さんも聞いていて気づくでしょうね。

私は3人兄弟の末っ子なんですけど、「あなたが三兄弟で一番高校生活を楽しんでいると思うよ」と言われます。

-ポジティブな成長が家族にも伝わるっていいですね。
-そんな成長を経て今に至っているAさんから後輩の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

高校生の生活は大変だけどすごく楽しいです。中学生は今の生活を楽しんでいると思うんですけど、高校の方がもっと楽しいから、お楽しみに!
あと、勉強のことで言うと、中学からの基礎が高校に繋がっているから、きちんとやっておいた方が良いですよ、と伝えたいです。

-今を楽しんでいるAさんからの大切なメッセージですね。
-では、最後に受験生に向けてエールをお願いします!

受かりすぎて学校が選べない!となるくらい頑張れば、願いが叶うと思います。後悔しないために今、精一杯頑張ってほしいです!

-すてきな後輩たちがたくさん入学してきてくれるといいですね。
-本日はポジティブな成長ストーリーを聞かせてくださり、ありがとうございました!

【X先生からのAさんについてのコメント】
Aさんは天真爛漫で明るく、教室でもよく笑っています。人当たりも良く友だちも多くて、元気のない子に声をかけることができますし、周りがよく見えているな、と感じます。
正義感もあって臆することなく意見を言えるのですが、バランスが良いので嫌な感じがしません。勉強面にもじっくり取り組むことができますし、本当に努力家だと思います。向上心もあるので、もっと自信を持って色々なことにチャレンジしてもらいたいですね。

Vol.9 中3 Rさん
Vol.7 高2 Aさん