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Stories

Vol.9 中3 Rさん

-生徒の成長をインタビュー形式でお伝えするStories。今回からまた中学生になります。第9回は中3のRさんです。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-さて、今回も小学校時代のことから聞きたいと思います。Rさんは小学校時代、どんなタイプの子だったですか。

小学校の時は、元気だね、明るいね、と言われることが多かったです。ムードメーカーではないですけど、賑やかな感じだったと思います。
私の住んでいる地域は小学生の数が多くて、私が小2の時に小学校が分離して仲が良かった子と分かれてしまったんです。でも新しい小学校で新しい友だちを作って、外で遊んだり、授業を受けたりしていました。

-そうなんですね。小学校が二つに分かれるくらいだと、たくさん児童がいたんでしょうね。そのような中で一番印象に残っていることは何ですか?

小5で行った林間学校のホテルで4人部屋だったんですけど、消灯時間を過ぎても友だちとゲームをし続けたのがよい思い出です。

-そういうのってスリルがあって楽しいですよね(笑)。勉強面ではどうでしたか?

小学校1年生の時に漢字の50問テストで満点を取ったことが嬉しくて、毎回満点を取ろうと努力していました。途中で取れなくなってしまった時期もあったんですけど、今でも小テストで満点を目指して頑張っています。私は文章を読むのが苦手ということもあって、せめて漢字は全部正解できるように、というのもあります。

-Rさんは努力家なんですね。文章を読むコツがつかめると、更にパワーアップできそうですね。頑張ってください。
-好きな科目とか、得意な科目はありますか?

私は社会の地理が好きです。祖母が北海道に住んでいて、毎年のように訪問していました。祖母の家に着くまでに札幌、旭川などを通って、興味を持ったのをきっかけに北海道の地図をよく見るようになりました。そこから、日本の地図、世界地図へと興味が広がっていきました。母が白地図を買ってくれて、県の名前を覚えていくのも楽しかったです。色々不思議な名前もあって…。

-県の名前で不思議というのはどういうことですか?

イチ押しは「鹿児島」なんですけど、別に鹿が有名なわけでもないのに県の名前に「鹿」が入っているのは何でなんだろう、とか、「岐阜」は普段使わない難しい漢字が使われているのは何でか、とか色々あります。今でも高速道路の看板などを見るのが好きです。

-なるほど。私は普段当たり前のものとして受け取ってしまっていますが、そういうものを不思議だと感じられるところから興味が広がっていくんですね。
-和洋では中1の授業で地理を習ったと思うんですけど、それはどうですか?

自分の興味と合っていてすごく楽しかったです。PBLは何度も行ったんですけど、中でも覚えているのは、世界の服を調べながらなぜその土地の民族衣装がその形や色になったのか考えるPBLでした。パワポを一人ずつ作って発表して、すごくやりがいがありました。

-自分の興味と授業の内容がマッチして、更におもしろさが倍増したんでしょうね。
-ではまた小学校の頃に少し戻って、習い事について聞いてみましょうか。何かやっていましたか?

はい。水泳、英語、そろばん、体操と塾に通っていました。水泳は10年間、英語も6、7年続けていました。体操は器械体操中心で当時は逆立ちとかバク転とかできました。

-今回もたくさん出てきましたね。その中で一番楽しかったのは何ですか?

一番は水泳です。幼なじみとやっていて、タイムとか級を競争するのが楽しかったです。

私は負けず嫌いなところがあるんですけど、水泳を習う中でそれができたような気がします。

-何かエピソードはありますか?

コーチひとりと「私ともう一人」の一対二で練習をした時、コーチに「あの子は疲れても最後まで泳ぎきってる。でも、君は、諦めている。それでいいのか?疲れてからが本番だろ」と言われたことがありました。その時、もちろんあの子にも負けたくないけど、まずはすぐ諦めてしまう自分に負けたくない!と思いました。それが「負けず嫌い」が表に出るようになったスタートかな、と思っています。

-そのような体験ができたのは貴重ですね。水泳を長く続けられているのもこの体験があったからかもしれませんね。

はい。今、私は水泳部に所属しているんですけど、私が和洋九段を志望したのは水泳部があるから、というのも理由の一つです。

-そうなんですね。和洋は温水プールですから1年中泳げますよね。鍛えられるのではないですか?

そうですね。練習はきつい時もありますけど、結果が出るとやはり嬉しいです。区の大会に出た時、全体で順位が良かったわけではないんですけど、同じ組で泳いだ中で一番になれたのがとても嬉しかったです。あと、文化祭ではシンクロをするんですけど、はじめうまくいかなかったのが先輩たちのアドバイスやげきもあってスイッチが切りかわって、最後には最高の演技ができました。それもすごく達成感がありました。

-そうなんですね。これからも水泳部で頑張ってくださいね。
-では、受験のことを少し伺っていきましょうか。Rさんはなぜ和洋九段を受験したんですか?水泳部があったこと以外で何かありますか?

塾の先生が私の性格を見てお薦めしてくれたのが和洋九段でした。母親は女子校の伸び伸びできるところが私に合っているのではないか、と思っていたようです。自分はマイペースなので、自分らしくいられるところがいいな、と感じています。

-小学校と中学校の違いはどのようなものがありますか?

少人数なところが一番違うと思います。小学校の時は40人以上いたので…。あとは制服になったので気持ちが引き締まる感じがします。私はグレーのセーターとリボンが好きです。うちの制服は着こなしも楽ですし、とてもかわいいと思います。
あと、初めて教室に入った時に大人っぽい人が複数いて、不安になりました。でも実際は真面目で和やかな感じだったり、私と話が合って良く笑わせてくれたり、第一印象とはずいぶん違う感じでした。

-中学に入ってから新しい出会いもあって、色々な変化があったことがわかりますね。入学した後の思い出はありますか?

中1で体育祭のクラス対抗リレー、球技大会、合唱コンクールの全てで学年トップを取ったことが心に残っています。「3冠を取った!」と大騒ぎしていました。

-勝因は何かありますか?

クラスのみんながみんな仲良くて、チームワークがすごく良かったと思います。教えあったり助けあったり、お互いが気づいたことを伝えていってすごく雰囲気が良かったです。助け合いがたくさんあったな、と思います。

-今、「助け合い」という言葉が2回出てきましたね。言うのは簡単ですが、実際にするのはとても難しいと思うのですが、アドバイスを言った時に互いが受け止められるベースが必要なんですよね。それがあってこそ本当の意味で「仲の良い」集団になれるのでしょうか。

誰かが意見を言った時にそれを批判することはなかったと思います。まずはやってみよう、という感じです。

-なるほど。色々と考えてから進めていくことも大切ですけど、「まずはやってみよう」という姿勢や意識は大切なのかもしれませんね。いいお話を聞けました。
-話し合いが一番活かされたのはやはり3つの中で最後に行われた合唱コンクールなんですか?

いえ、球技大会でもかなりアドバイスしあいました。例えばパスでも皆が引いてしまって積極的ではなくて誰かに任せっきりにしていたのを、周りで見ていた人が「もっとこうした方がいいよ」と声をかけたり、みんながみんな意見を出しあってよい形ができあがりました。

-「アドバイスをすることでできるようになる」の間には「そのアドバイスをきちんと受け止める」ということが入るんですよね。
-どのようにできあがったのか興味がありますね。

5月に行ったブリティッシュヒルズが大きかったなと思います。グループで1つの問題を解くという課題があって、その時に今までに話したことがなかった子と同じグループになって、一緒になって1つの課題を解きました。目標に向かってみんなで知恵を出し合って、協力して解く事ができた時、つながりを感じることができました。
あとは、「クラスレク」が関係しているのかな、と思います。やったことは「椅子取りゲーム」みたいなものだったんですけど、学級委員が中心になって企画してくれて、みんなが仲良くなるにはどうしたらよいか考えてくれて、先生も含めてみんなに聞いてくれて実現していきました。

-なるほど。「協力」して、色々な人が「発言」して、というのが関係しそうですね。どのように集団が大きな力を発揮できるようになっていくのかについてとても興味がありますので、ぜひこれからも思い出したら教えてください。
-中2の時は新型コロナの影響で色々と大変だったと思うんですけど、どうでしたか?

教室での授業は前の方と後ろの方でホワイトボードやスライドの見え方が違うと思うんですけど、オンライン授業だと画面上に表示されるのでとても見やすくてよいと思いました。友だちに会えなかったので寂しかったんですけど、授業で皆の顔を見たり、HRや社会、英語の授業でPBLでブレイクアウトに分かれて話し合ったりできたので気持ちが落ち着きました。

-コロナ禍で勉強の方はどうでしたか?

私は学校の行き帰りで使っていた時間を、勉強と睡眠の時間にあてられたのでとてもよかったです。その空いた時間を使って今までの総復習を行ったことで、授業中も習ったこととこれまでのつながりに気づくことが多くなりました。総復習をすることで授業が受けやすくなったように感じます。

-空いた時間をうまく使えて今の勉強につながっているのがすばらしいですね。思っていても総復習ってなかなか大変でできないんですよね。それをやりきったのがすばらしいと思います。
-中3になってから学校に通っていますけど、何か気づいたことはありますか?

中1の時は毎日学校来て友だちと話して笑い合って、というのが当たり前の毎日を送っていたんですけど、中2の時は1年間のうち半分以上がオンライン授業になってしまって、中3の毎日は、「友だちと会って話したり笑い合うこと」が本当に大切なことなんだな、と感じます。

-突然日常が奪われてしまいましたからね…。他にはありますか?

オンラインは家にいっぱなしなので、ゆったりしてしまってスイッチが入りにくい感じがしました。学校に来るとみんなが頑張っているのが見えるので、頑張れます。

-まわりの人と同じ空気を感じられているということでしょうか。その方が刺激を受けられる感じですか?

そうですね。

-Rさんは周りに人がいて、その人たちとつながって、時には競って、大勢いる中で頑張れるんですね。その分家は憩いの場となっているのでしょう。
-頑張れるポイントはありますか?

やっぱり目標を立ててそれを実現するためにどうしたらいいか。どうしたら苦手分野を克服できるかを考えて実行することだと思います。

-2度目になりますけど、Rさんは努力家なんですね。
-では、中学の最高学年として後輩が2学年いますけど、そのような中で感じていることはありますか?

中1の時は部活でも何でも先輩に頼りっきりだったんですけど、後輩ができて自分たちがお手本にならないといけなくなって、自分を振り返ったり、客観的に見るようになりました。

-客観的な視点というのがどのようにできあがったかわかりますか?

小学校の時は発言する時にも自己中心的だった思うんですけど、中学になって周りを見てみると自分じゃなくて相手のことを考えているとわかって、それを見て「自分だけじゃないんだな」と気づいたんだと思います。

-では最後に、受験生に向けてメッセージをお願いします!

自分の実体験からなんですけど、チャンスがあれば色々なものに参加してみるのが良いと思います。私も和洋を受験する前に入試対策勉強会とかプレテストとかに参加してみて、当日緊張せずに済んだので、色々と体験することが大切だな、と思います。

-ありがとうございます。中学校に入って色々な気づきを得て成長していることがとても伝わってくるお話でした。ありがとうございました!

 

【X先生からのRさんについてのコメント】

Rさんは明るくユーモアもあり、何に対しても前向きで、友人に勉強を教えるなどとても面倒見が良く心の優しい生徒です。将来の目標に向けて自問自答し、悩みながらも着実に努力しています。学習に対しても探究心を持って取り組んでいて、一本筋の通ったすばらしい生徒ですね。

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