Stories
-インタビューを通して和洋生の成長をお伝えするStories。今回は61回目。高1のSさんからお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-では、インタビューに入っていきましょう。Sさんは幼い頃どんな子でしたか?
元気な子でした。女の子って友だち関係で色々あって、ちょっと面倒くさいなと思うこともあって、男の子の方がさっぱりしていて陰口などもなかったので、私は男の子たちと一緒に過ごすことが多かったです。
-なるほど。そういう経験がありながら今女子校に通っているのが面白いですね。そのあたりは後でまた聞いていきたいと思います。
-小学校の頃の思い出は何がありますか?
小学校でのクラブ活動でダンス部に入っていたのがワイワイした感じで楽しかったです。
-なぜダンス部に入ろうと思ったのですか?
小2から何か習いごとをしようということになって興味を持ったのがダンスでした。その頃、AKBがはやっていてキラキラした感じに憧れていたのが影響しているのだと思います。その教室は小2までしか対象ではなかったので、小3からは別のところに通いましたが、ずっと楽しかったです。ヒップホップなどのわりと激しめのダンスを踊っていました。
-体を動かすのが好きだったのですね。
-それ以外に思い出はありますか?
小5からは塾に通っていたので、友だちとはあまり遊べませんでした。小6最後の方にはハチマキを巻いて勉強するような気合いの入った塾だったので…。
-中学受験をすることになったのはどういう経緯があったのですか?
姉が一つ上で受験をしていたので私も受験することになりました。
-お姉さんの影響が大きいのですね。
姉は受験したのが女子校ばかりだったんですけど、私は共学校も見に行きました。女子校に比べて賑やかな感じがしましたけど「絶対に共学がいい!」とはならず、最終的には女子校しか受験しませんでした。女の子しかいないと考えも近いかな、女子校ならではの楽しさがあるんじゃないかなと。
-小学校時代、女子は面倒だなと思っていたんですよね(笑)。
はじめは女子だけなので面倒なのかなと思っていたんですけど、姉が女子校で1年間過ごしているのを見ているとそういう面倒くささはないのかなと思うようになりました。
-そうなんですね。
-お姉さんと同じ学校は受験しなかったんですか?
姉が通っている学校はセーラー服なんですけど私はブレザーが制服の学校に通いたくて、受験したのもブレザーの学校だけだったんです。
でも受けた学校が滑り止めも含めて全滅で、母が探してきてくれた和洋を受けることになりました。
-そうだったんですか。では学校も受験の際に初めて来たんですね。
はい、そうです。でも、夜合格発表があって、次の日の朝、合格発表の写真を撮りに学校に来た時、校内を知らないことを入試広報の先生に伝えたら「見学していきませんか?」と誘ってもらって、中学の授業や図書室、フューチャールームなどを見学させてもらいました。授業をしている先生が笑顔で、楽しい学校なのかなと思った記憶があります。あとは図書室が自動ドアで、小学校の図書室とは全然違って街の図書館みたいな感じだなと思いました。
-そういうことがあったんですね。ご縁で入学した和洋で今、毎日楽しく過ごせているのは幸せなことですね。
-小学校の最後や和洋に入学のタイミングでコロナがやってきましたね。
はい、卒業式では例年行われていた小5の見送りもなくて、予行練習もなし、卒業証書の受け取り方の練習もなく本番でした。
-社会が混乱していた時期ですね。その頃はどのような思いでしたか?
小6の最後が休校になって家から出られない日々が続いて、入学式もなく「このままで大丈夫なのかな?」と思いました。
-混乱の最中のことで覚えているのはどんなことですか?
最初の頃はClassiがなかなか繋がらなくて、朝早く起きて繋いでみてもダメで、学校からの連絡が見られないのが大変でした。
-そうでしたね。学校にも問い合わせがあったのですが、何もできず、もどかしかったです。
-当初からオンラインで繋がっていましたが、何か思い出はありますか?
最初のHRで自己紹介と他己紹介をしたのを覚えています。
-オンラインで他己紹介というのはどんなふうに行ったのですか?
まずはブレイクアウトルームに二人ずつ入って自己紹介をしあって内容をメモしておいて、その後4人組になって相手の紹介を他の2人に行うという形でした。Zoom自体初めてだったので、相手からどう見えているのか、声は聞こえているのか、どうやって話せばいいのか、どちらが先に話し始めてよいのかなどとても緊張しました。
-大人でもオンラインのはじめましては緊張しますね。中学生になりたてでの経験ならなおさらでしょう。
-オンライン授業で覚えていることはありますか?
小学校の時は授業でわかった人は手をあげて発言していたんですけど、国語のオンライン授業では「わかった子はチャットに入力してみてね」と言ってくれて、一人一人が参加できる授業になっていてよかったです。
-なるほど、たしかにそういう工夫を先生方がされていましたね。だんだんと思い出してきました(笑)。
-学校に通うようになってからの思い出はありますか?
中2で東京グローバルゲートウェイという施設に行ったことや中3での修学旅行が思い出です。
-中2で行ったのは中1で5月に行く予定だったブリティッシュヒルズの代わりですね。どんなことをしたんですか?
施設のネイティブスピーカーの方と一緒に園内を行動して言われたものを買ってこられるかなどの体験をしました。全部英語だったので内容がわからず難しかったです。中3で行った九州の修学旅行でも英語を使う場面がたくさんあって、色々な子に聞きながらこなしていきました。
-中学では英語に触れる体験が多いですからね。九州の修学旅行もシンガポールに行く代替でしたね…。
-高校生になって数ヶ月が経ちましたが、何か変化したことはありますか?
中学の時は遅刻してしまうことが多かったんですけど、高校生になってテストや成績だけでなく出欠もこれまで以上に大切になってきて、遅刻できないな、という思いが出てきています。駅に着いてからも遅刻しそうな時は走ってきています(笑)。成績も1学期からちゃんとやらないと2、3学期で巻き返すことができないので頑張ろう!と思っています。
中学の時は授業を受けてテスト勉強を頑張れば再試や補習に引っかからない程度の成績は取れていたんです。でも高校になって内容が難しくなってやることも複雑になってきているので、中学の基礎がわかっていないとできませんし、今までは逃げがちだった苦手な数学も頑張ろうと思っています。
-学習や生活に関する意識が変化してきたんですね。目標はありますか?
中学では再試や補習に引っかからないことを目標にしていたんですけど、高校ではできるようになることが目標です。和洋は推薦も多いし、高1は科目数も多いのでとても大切になります。周りを見ても「この子、できるようになってきたな」と感じることもあるので、「負けたくない」というのではないんですけどある程度はできるようになっておきたいなと思います。
私は色々なことをギリギリまで引っ張ってしまう性格なので母からも「大丈夫なの?」と心配されていました。姉は言われなくても自分からできるんですけど私はそれができなくてたまってしまって夜寝る時間が遅くなってしまって、朝起きられなくて駅から走るという悪循環になっています。これを何とかしたいです。
-私も色々なことをギリギリまで引っ張ってしまうので気持ちはわかります…。生活のリズムが整うとよりよくなりそうですね。
-クラブ活動はどうですか?
元々、歴史部に入っていたんですけど活動が週に1回だったので、もっと部活をしたいなと思って華道部に入りました。これも週1回ですけど思っていたより楽しく過ごしています。今は華道部一本で頑張っています。
-小学校の時はダンス部だったんですよね。なぜ中学では文化部に入ったんですか?
小学校の時から歴史好きだったというのもありましたし、運動部だときつくて勉強と両立するのが大変かなと思っていました。
-なるほど。華道の面白さってどんなところにあるんですか?
華道はみんなでワイワイするというものではなくて一人で静かに生けるんですけどそういう時間に自分と向き合って気持ちを落ち着かせることができます。
始めてもうすぐ2年になるんですけど、当時の高3の先輩が引退した後、後輩が入ってくるまで部員が私一人の時期があったのでその時期には1対1で教えてもらえたんです。最初の時期にマンツーマンで教えてもらえたのが今に生きているなと感じます。
-今後の目標はあるんですか?
今は特にないんですけど卒業まで華道部を続けられるといいなと思います。
-これからも頑張ってくださいね。
-高校に入ってからの思い出は何かありますか?
春の研修旅行で民泊をしてはじめは知らない人の家に行って緊張してしまって話ができませんでした。お世話になった家庭は街が見下ろせる場所にあって景色もきれいで、近くに菜の花がたくさん咲いていて、そんな中で話をたくさん聞く中で打ち解けることができました。
-その中で気づいたことはありますか?
そこの農家さんではリンゴの木が多かったんですけど、全部ご夫婦の2名で行っていて、こんなにたくさんあるのに2人でやっていて大変だろうな、すごいな、ということです。
-ディスカッションではどんなことを提案しましたか?
私たちが考えたテーマは後継者不足の解消だったんですけど、すごく難しくてその地域を盛り上げるために何ができるかを考えました。その地域には木がたくさんあるので、木を使ったライブハウスを作って、森の中で音楽が聞けるような場所を作って都内では味わえないような音楽を聞けるスペースを提案しました。
-おしゃれな感じの空間になりそうですね。
-話は変わりますが、Sさんは生徒会活動も行っていますよね。
はい、中3の時に副会長をして、今も高校の副会長をしています。
-実際に活動してみてどんなところにやりがいを感じますか?
活動は中2から高2まで一緒に活動するので、普段あまり関わらない人たちと交流できます。あとは他の委員会では味わえないような体験ができるというのも魅力です。
-どんなことを今考えていますか?
学校生活全体のことを色々と提案できるように考えています。今は主に制服のコーディネイトや新しいルール作りなどです。
-貴重な体験ですね。ぜひ学校をより過ごしやすい環境にするために尽力してください。
-ここまで和洋で過ごしてきて、どんな変化や成長を感じていますか?
小学校の時より人と上手に関われるようになったと感じています。特に自分と意見の違う人も受け入れられるようになりました。小学校の時は近くにいる何人かが認めてくれればいいんじゃない?くらいに考えていましたが、中学になると自分と違う意見が出た時、そのままにしてわからない状態だと話し合いが進まないということがあります。そういう時、「自分が自分が」となってしまうと自分も苦しめてしまうし、周りとの関わりもよくなくなってしまうので、主張し続けるだけでなくて他人の意見にも耳を傾けることも大切だとわかりました。
-精神的にも大きく成長した感じがしますね。
-では最後に後輩と受験生に向けてメッセージをお願いします。
後輩には、中学での勉強の仕方のままだと高校では大変だよということと、基礎はしっかり固めておいた方がよいということを伝えたいです。あとは自分から積極的に取り組むことで自分自身を成長させることも大事です。
受験生に向けてですが、基礎は大切です。塾に行くのは面倒だと思うけどサボらずしっかり頑張りましょう。受験を乗り越えた後の中学生活は小学校とは全く違う楽しさがあるし、友だちづきあいも変わります。珍しい部活もあるし、今までは関われなかったような人とも関われます。その結果、人生の幅が広がるというか、可能性が大きくなって選択肢が増えていくと思います。絶対楽しいので受験頑張ってください。
-今の和洋生活のワクワクが受験生にも伝わるといいですね。これからも楽しい生活を送ってください。ありがとうございました!
【X先生からSさんについてのコメント】
Sさんは明るくさっぱりとした人柄で,誰とでも上手に人間関係を築くことができる生徒です。高校入学を機に、更に人間関係の幅を広げているようです。学習にも地道に取り組み,力を発揮しています。クラブ活動では、部長として「礼儀正しく美しく」をモットーに部員を引っ張っていってくれていて、柔らかで温かな雰囲気が後輩の模範となっています。