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Stories

Vol.62 中3 Aさん

-インタビューを通して和洋生の成長をお伝えするStoriesの62回目。今回は中3のAさんからお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-では、インタビューに入っていきましょう。Aさんは小さい頃どんな子でしたか?

出会う人の今後を想像するのが好きな子でした。大人、子ども関係なく、この人はこういう家庭を築きそうだな、とか将来こういう職業に就くのだろうな、とか色々なことを考えていました。

-それはどれくらいの年齢の頃からなんですか?

幼稚園の終わりくらいだったような気がします。頭の中で実際に存在していそうな街を想像して、その人たちだったらこう生きるのでは?ということを思い描いていました。

-なるほど。とても独創的ですね。今でもそういうことが多いんですか?

そうですね。例えば、駅で腕時計を見ている人がいるとして、この人は今、なぜここで時計を見ているのだろうと想像することがあります。

-そうなんですね。性格的にはどんな感じでしたか?

他人との関係では人見知りで、そういうつもりはないんですけどボーッとしているような感じに見られていました。私的には「この人に話しかけたらどうなるのかな?」というように次のステップを考えているうちに時間が経ってしまっているので、周りから見ると行動が遅いように見られるのかもしれません。

-周りからはどんな子だと映っているのでしょう?

色々言われますけど、頭が良さそうとかボーッとしているとか、静かそうとかうるさそうとか…、でも全てが自分だなと感じます。

-人の性格は一つではないですからね。
-自分の強みは何だと思いますか?

色々な立場に立って考えることが好きなところだと思います。そうすることで自分以外の人生も経験しているように感じることができるし、色々な思想というか考えを手に入れることができます。

-おもしろい捉え方ですね。そのように考えることで想像力が豊かになるように感じます。
-どんなことをすることが好きですか?

本をよく読みます。マンガや小説など色々読みますし、医療系や恋愛もの、ミステリーも読みます。最近は『アルテ』という16世紀のイタリアを舞台にした漫画にハマっています。この漫画は男尊女卑の強い時代に、貴族の家に生まれたアルテという女性主人公が画家を目指すところから始まるのですが、なんといっても主人公アルテの周囲の差別や次々と迫る試練に“画家になりたい”という強い意志を貫くひたむきな姿に圧倒され、勇気付けられるのが魅力の一つです。また、その時代のヨーロッパの人々の生き方や考え方など歴史も学べて勉強にもなるので読んで損はないなと思います。

-なるほど。色々なことが深く描かれているのですね。
-他に好きなことはありましたか?

好きというのではないんですけど、野宿するのに憧れていました。逃避行というかロマンがあってかっこよさそうだなと思って。

-今はなかなか外で過ごすことがないですから面白そうですね。
-話は変わりますが、小さい頃何か習いごとをしていましたか?

習いごとはいっぱいやっていましたけど、その中で自分の人生にずしんと影響を与えたのは柔道と書道、あとは公文です。

-どのように影響を与えているのでしょう?

まず、柔道は小1から小5まで週2回、警察署で行われていたものに通っていました。当時好きでやっていたわけではなかったけど、色々な動作を「失礼します」と言ってから行うなど礼儀の大切さを学びました。
書道では丁寧に物事を進めていくことの難しさとすごさを学びました。ぱっと見簡単に見える字でも、実際に書いてみるとぷるぷる震えてうまく書けなかったり、急に筆の毛がはねてしまったりしてなかなかうまくいかないこともあります。これは小2から今まで8年間やっていて、毛筆では特待生まで来ています。

-相当なレベルまで来ているんですね。公文はいかがですか?

段階を踏んで繰り返しながら進んでいけるので私に合っていると思います。学校での学習にも役立ちますし、復習もしながら先に進んでいって、数学は高校の分野まで学習を始めています。

-なるほど。得意な科目をさらに伸ばすことができているんですね。
-では次に、中学受験のことを聞いていこうと思います。Aさんが中学受験をすることになったのはどういう流れがあったのですか?

兄も受験していたので私も受験するだろうなと思っていました。公文で英語も習っていたので受験を英語ですることにしました。

-女子校を選んだのは何か理由がありますか?

はじめは兄と同じ学校でもいいかなと思っていましたが、女子校を母が勧めてくれて、女子だけの方が気楽にかなと思って選びました。

-受験生向けのイベントには参加しましたか?

はい。英語受験の説明会に参加しました。

-実際に合格していかがでしたか?

それがあまり実感がなくて…。野宿の方にひかれていたので。

-なるほど、そこでも野宿が…(笑)。
-実際に入学してみていかがですか?

想像していた2兆倍楽しいです!!

-素敵な生活を送れているんですね。よかったです。
-どんなところが楽しいですか?

まず皆の礼儀正しい振る舞いに感動しています。感謝の言葉だったり謝罪の言葉だったりきちんと伝え合えるのがよいと思います。他にも文化祭の出し物を決める時にもケンカせずに協力して作り上げることができていてすごいなと感じています。

-そうなんですね。いい関係ができているのがすばらしいです。
-部活動には入っていますか?

はい、私は演劇部に入っているんですけど、先輩の圧も感じることがないですし、気楽に話せる関係にあるので居心地がいいです。

-どんな活動をしているんですか?

週に3回活動していて、今は文化祭に向けた練習が中心です。3つある劇のうち一つに出演して、脚本も書いています。私が書いているのはギャグ路線の昔話です。

-面白そうですね!練習はどんなふうに進んでいますか?

発声練習もしますけど、多くは家で覚えてきたセリフを練習中に合わせていくのが中心です。

-練習の成果が出せるといいですね。
-学校の授業はどうですか?

プレゼンテーションの機会が楽しいです。国語のPBLで「平家物語」の那須与一が出てくる場面をやったんですけど、「あ、射たり」と言ったのは平家か源氏かというトリガーで、色々な意見が出て面白かったです。
私は数学も好きです。数学ができるようになるのってロマンを感じます。本を読んでいても探偵が仲間内の密談で暗号を使うことがあって、そんな自分だけがわかる、解ける世界があったら優越感があるだろうな、と思います。

-独特な捉え方ですね。
-将来は何をしたいというのがありますか?

色々なものに興味があります。先生も面白そう、事務も楽しそう、何か仕事をしながらひっそりと農業もやっているというのもいいなと思います。

-これからの社会では、複数の仕事をしていくことが普通になっていくかもしれませんね。
-和洋を卒業した後はどんなことを学びたいというのがありますか?

今は心理学に興味があります。たまたま英単語帳に出てきて、調べてみたら神秘的で楽しそうだなと感じています。

-なるほど、これからも新しいものに興味が広がっていきそうですね。
-では最後に、後輩と受験生に向けてメッセージをお願いします!

まずは後輩に向けて。自分の選択に迷った時には焦って決めないで先人の教えや小説などの中にヒントを得るとよいと思います。娯楽だけの本を読むよりキリスト教についての本だったり神話だったりを読むと、心が浄化されるというか悩んでいることが消えていって気が楽になります。
受験生に向けては、文化祭をぜひ見に来てほしいです。コロナが落ち着いて、去年より一層文化祭らしくなっていくので、楽しみにしてほしいです。演劇部としては講堂で舞台があるのでそれも見てほしいです。

-たくさんの方に楽しんでもらえるような舞台になることを願っています。これからも色々なことに興味を持って和洋生活を楽しんでください。ありがとうございました!

【X先生からAさんについてのコメント】
常に飄々としており、努力をしていることを表に出さずにやり抜く力を秘めています。授業に対しての熱意も強く、常に最前列の席を希望しています。読書家である一方、読み手に「その続きを期待させる」ような文才もあります。クラブ活動でも、部の中核として先輩をフォローしつつ後輩の面倒もよく見てくれています。
最近、客観的に自分を見ることができるようになっきたように感じています。勉強と部活の両立ができる生徒の一人として、今後の活躍が期待されます。

Vol.63 中2 Rさん
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