Stories
-和洋生の成長をインタビューを通してお伝えするStories。2024年最初にお届けするのは第67回、中3のAさんからお話を伺っていこうと思います。
-よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-では、早速入っていきましょう。Aさんは小さい頃、どんな子でしたか?
運動が好きで、友達にも自分から積極的に話しかけるような子でした。
-そうなんですね。小学校の頃のエピソード、何かありますか?
小学校の時にスクールバンドという活動があって、小3~小6まで4年間活動していました。吹奏楽プラスバイオリンなどの弦楽器も組み合わさっている特徴的なクラブだったんですけど、活動の合間に後輩や友達、先輩とも色々話をしていました。
-週に何回活動していたんですか?
毎朝、授業の前に活動していました。
-毎朝ですか。大変だったのではないですか?
結構大変でしたけど、楽器を弾くのも好きだったので続けてて楽しかったし、活動自体が面白かったのでそこまで大変だとは感じていませんでした。
-何の楽器を担当していたんですか?
クラリネットという木管楽器を担当していました。運動会で校歌を演奏したり、校内で行われるアンサンブル発表会でディズニーの曲やジブリの曲などを演奏しました。あと、住んでいる地域で大きなサンバカーニバルがあって、パレードで演奏しながら行進したこともあります。
-色々な場面で、たくさんの方に見ていただけたのでしょうね。
-他に思い出に残っていることはありますか?
私は運動も結構好きで、運動会では6年間ずっとリレーの選手でした。走るのが好きですね。リレーは他の学年の子とも組むので、練習を一緒にする機会もあって、その頃から私は話をするのが好きだったので、6年生の時は自分から積極的にコミュニケーションを取るようにして友達とも相談しながら後輩に教えていました。
-なるほど、そうなんですね。
-ここまで聞いていると、結構色々なことに積極的に参加する元気な子という印象ですね。小学校の頃から人と関わるのが好きだったというのは何かきっかけがあったんですか?
小学校の頃から、イベントや行事が色々あって、そういうのに参加していく中で好きになったのだと思います。
-なるほど、そうなんですね。
-他に幼い頃のことで覚えていることはありますか?
私は保健委員だったんですけど、毎朝、1分間水道の水を流し続けて、その後、飲める状態の水かを薬で判定していました。
-小学生でそういう当番をしたんですか。すごいですね。
その結果を保健室でノートにメモしたり、お昼の放送で「手を洗いましょう」と呼びかけたりもしました。
-毎日きちんとこなすべきことをしっかり行っていて、小さい頃から責任感があったのだろうなと思いますが、自分ではどうですか。
頼まれるのが結構好きで、できるだけやってあげたいなという思いがあります。
友達にも色々と頼まれることがあって、友達から笑顔で「ありがとう」と言ってもらえるのが結構好きです。体育の授業で「ここがわからないから教えて」と言われて、教えてあげた時、「すごくわかりやすいね。ありがとう」と言ってくれたこともあって、そういうのも好きでした。
-そういう体験があると、また何かやってあげたいなという気持ちが芽生えますよね。
-他には思い出ありますか?
小5の家庭科の授業でエプロンを作っていて、失敗してしまった時、先生がすごく優しくこまやかに教えてくれたことがあって、すごく尊敬しています。
-こういう体験もまた「自分もそういうような存在になりたい」と思うきっかけになっているのかもしれませんね。ありがとうございます。
-では次に、受験の話を聞いていきましょう。
-中学受験をすると決めたのはいつ頃ですか?
小4の時だったと思います。
-コロナの影響を受け始めたのが皆さんの代は小5の終わりからですよね。和洋九段も説明会がオンラインになっていたり、見学を人数限定で受け入れたりでかなり大変でしたが、Aさんは受験より前に来たことがありましたか?
いえ。なかったです。母から勧められて、ホームページを見てみたんですけど、クラブがたくさんあって、制服がかわいくて、校舎が綺麗だなと感じました。やったことがないことに挑戦するのが好きだったので、何の部活に入ろうかと考えながら見ていました。
-実際に来ることはできなかったけど、ホームページを見ながら受験へのモチベーションを高めていた感じですね。
-受験の時はどうだったですか?
受験の時に初めて校舎に入ったので、移動する時に校舎をじっくり見ていました。
-そういう受験生が多かったでしょうね。
-受験は緊張しなかったですか?
すごく緊張しました。受かるかなという緊張と、それまでたくさん勉強してきたことをちゃんと発揮できるかなという緊張感もありました。
私には双子の姉がいるんですけど、ほとんど同じ部屋だったのが、和洋の午後入試の時だけ別会場で、それが結構不安でした。
-合格を知った時はどうでしたか?
午後の入試が終わる頃に午前の合格発表があって、親と一緒に見に行ったんですけど、講堂から合格発表に向かう時に同じ小学校の子と廊下ですれ違って、「どうだった?」みたいな話をしたのを覚えています。その子も和洋に入学して、今同じクラスなんです。
合格発表が行われているデジタルの掲示板の前まで来て、姉は自分の受験番号をすぐに見つけられたんですけど私は見つけられなくて…。親に「あそこにあるよ」と教えてもらって、番号を見た時はすごく嬉しかったです。記念に自分の受験番号を指さして記念写真も撮りました。その指差して写真撮っているところを見ていた今の同級生たちが「双子なんだなって思ったよ」と入学後に言われました。
-受験が終わったらお祝いもしたのでしょうか。
受験の日は遅かったので次の日曜日に家族で外食してお祝いしました。
受験が終わった後は小学校の授業がない日もあって、受験が終わった開放感でずっと公園で友だちと遊んでいました。
-受験勉強から解放された感じですね。
-その頃はまだコロナの影響が残っていたのではないですか?
友だちと公園で遊ぶ時はマスクをしていなくて、普通に話していました。
-そうなんですね。世の中的にはまだ制限があったけど、小学生の日常は変化していたんですね。
-では次に、入学後のことを聞いていきたいと思います。入学後のことで何か印象に残っていることはありますか?
さっきの話をダブるんですけど、入学式の時も看板の前で姉と二人で写真を撮ったんです。それを他の子が見ていて、同級生が「あの時二人で写真撮ってたよね」と話しかけてくれました。
-やっぱ双子だと目立つんですね。おもしろいエピソードですね。他はいかがでしょう?
入学後にクラブ体験があって、色々なクラブを友達と見にいきました。バドミントンとテニスとバレーボール、体操、ダンス部を体験してたんですけど、バトミントンとテニスで迷って、バドミントンは小学校の時に遊びでやったことがあったので、したことのないテニス部に入ることにしました。
和洋では外での活動が少なくて、体育も体育館でやることが多かったので、テニス部が外で運動するというのもいいなと思ったことや、母から「中学は軟式テニス部が多くて、硬式テニスができるのはめずらしいから、すごくいいと思うよ」と言われたのもテニス部にした理由です。
-なるほど。外で活動するというのも逆に魅力的だったわけですね。
テニスを体験しに行った時、先輩が褒めてくれたのも良い印象を持ちました。
-テニス部の活動でこんなところが楽しいよというのはありますか?
コロナの影響がある中でできていなかった合宿に行ったことです。練習もたくさんしたんですけど、合宿中に後輩や先輩とコミュニケーションを取ったり一緒に食事したりしました。夏は軽井沢に行ってきて、今度の春は山梨に行く予定です。
普段の活動はテニスコートの関係で2カ所に分かれて活動しているんですけど、その時は高学年と低学年で分かれて練習することが多いので、全員と交流するというのはできないんです。でも、合宿では一緒に活動できるので色々な人と話ができて仲良くなれました。
上下関係もあまり厳しくなくてゆるやかな感じなので、これから入部してくる子たちもそういう楽しい雰囲気を見て入りたくなってくれたら嬉しいです。
今は副部長をしていて、自分が部をまとめなければならない時もあって、そういう時は大変ではあるんですけど、他の同級生とも相談しつつ一緒に考えながら後輩に教えています。そういう経験も、やっていて楽しいです。
-同級生とも協力して、自分だけではやらないようにしてるんですね。素晴らしいと思います。アドバイスはどんなことをするんですか?
例えば、狙った方向にボールが飛んでいかない場合、「ラケットの表面の向きを変えて打つとまっすぐ出るよ」とか、「しっかり持てば強く振らなくてもちゃんと飛んでいくよ」と端的に教えるようにしています。やはり体で覚えることが大切だし、ずっと教えるとその子の練習時間も短くなってしまうので、短くアドバイスしてそれをすぐに実践できるような声かけを心がけています。
-その雰囲気を後輩の方も引き継いでいってくれるといいですね。
-テニス部のエピソードは他にありますか?
外で活動する部活は、雨が降ると外で練習ができないので、地下体育館を使ったり、筋トレをしたり、校内で走れる場所を使ってランニングしたりしています。筋トレはやっぱり好きでない人も多いので、先生も工夫してくれて、なわとびを取り入れたり、卓球をしたり、バスケ部と競争で馬跳びをしたり、色々な活動を通して体力作りをしています。
-なるほど。楽しく体力作りができるのはいいですね。
最近は後輩がたくさん入ってきてくれて、コート二面では狭いので、縦割りで3グループ作って、AとBはテニスコート、Cは学校の近くをランニングすることもあります。学校の近くには皇居の内堀もあって、そこを中心に走るんですけど、ずっと走っているわけではなくて、普段あまり行かない場所なのでたまに歩いて景色を見るのも楽しいです。
先生と先輩のアイデアが詰まっていて、そういう練習っていいなと思いますし、自分たちが上の代になってもそういうのを考えたいなと思っています。
-ではクラブ以外の話も聞いていきましょう。クラブ以外で和洋に入ってから経験したことで思い出に残っていることは何ですか?
中3の文化祭の時、フューチャールームで発表をしました。5月に行った修学旅行で訪問した別府温泉について友だちと二人で発表しました。プレゼンを誰がするかについては学年主任の先生がオーディションをして、その時は3分で話したのを本番では7分くらいにする必要があって、内容をふくらませて、昼休みも練習して、友だちと相談しながら進めていきました。
今はネットに色々なことが紹介されているので、私たちが実際に行って感じたことを、経験を踏まえて話すのがいいんじゃないかということで、経験した時の気持ちを中心にして考えていきました。特に自分の気持ちの部分についてはスライドに書かずに、自分の言葉で伝えるというところにこだわって発表しました。
発表を担当していた先生からのアドバイスで、お土産で買ってきた「ご当地もけけ」を見せながら発表したんですけど、見に来てくれた家族から「気持ちがすごく伝わってきたよ」と言ってもらえて嬉しかったし、今後も発表の時には自分の気持ちを伝えることを大切にしたいなと感じています。
-エピソードのこともそうですし、現地で手に入れた実物を見せるというのも、発表に気持ちをのせるというのも、スライドに情報をすべては載せないというところも、聞いていてかなり練り込まれたプレゼンだったんだろうなと感じます。
みんなの代表という気持ちで発表したので真剣に考えましたし、文化祭は生徒だけでなくて他のお客様も見にくるので自分たちがどこに行ってどんなことをしてきて、どういうことを感じたのか、その時の気持ちが伝わるようにしゃべりました。
-他に和洋での思い出はありますか?
私は体育委員をやっているんですけど、体育の行事は内容を考えたり皆をまとめたりすることが多いです。体育祭は種目を考えたり誘導など運営のお手伝いをしたりしますし、学年ごとに行われる球技大会では、クラスのみんなに説明したり次の試合のことを全体に向けて説明したり閉会式の司会をしたりと色々と大変でした。でも、経験すると「自分はこんなこともできるんだな」と思えるし、失敗することも多分あるんですけど、できることがやりがいにつながっていくという実感がありました。
-チャレンジする機会があるということは幸運なことですね。そのチャンスを恐れず、前向きに「やりたい」「やろう」と思えるのが素晴らしいと思います。「失敗もあるけど」というのもいいですね。「自分は完璧だし」というおごりがないところが伸びしろを感じます。
-授業も含めてずいぶんとプレゼン力が上がっているようですが、今後の目標はありますか?
同級生が色々なことにチャレンジして外に出て行って活躍しているので、私も高校生になったら外の活動にチャレンジしたいなと思います。
-そういうチャンスはきっと巡ってくると思うので、ぜひチャレンジする姿勢を忘れないでください。全てが成長につながりますので。
はい!
-では最後に、後輩と受験生に向けてメッセージをお願いします。
まずは後輩へ。挑戦は失敗することも多いけど、やりがいを感じたり、自分はこういう人なんだと気づけたりします。自分にエールというか希望を与えてくれるので、挑戦することは大事だと思います。
受験生には、まず中学に入ったら、部活や文化祭など思う存分学校生活を楽しんでほしいです。受験、頑張ってください。
-今までのAさんのエピソードを反映したメッセージになっていますね、後輩や受験生にガツンと伝わると思います。これからも挑戦する気持ちを忘れずに、どんどん成長を重ねていってください。ありがとうございました!
【X先生からAさんについてのコメント】
明るく生き生きと学校生活を送っています。優しい性格で共感力が高く、自然に心遣いができるので、周りからの信頼がとても厚いです。
責任感も強くリーダーシップがあり、友人と一緒に楽しみながら努力を惜しまず活動しています。目標に向けて臨機応変に対応できる柔軟さもあり、とても気持ちの良い生徒です。今後の活躍も、とても楽しみです。