Stories
-インタビューを通じて和洋生の成長をお伝えするStories。今回は73回目となります。高1のKさんからお話を伺っていきます。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-では早速インタビューに入っていきましょう。
-Kさんは小さい頃、どんな子でしたか?
あまり覚えていないのですが、幼稚園の頃は友だちの家に行って自分が持っていないプリンセスの洋服を着て、役になりきって遊んだ記憶があります。
小学校では女の子の中で一時期けん玉がはやっていて、男の子たちが校庭で遊んでいる中、教室でずっとけん玉をしていました。
-上手だったんですか?
すごい技ができるわけではないんですけど、一応全部の皿にのっけて剣に刺すのは今でもできます。
-それは初心者にはできませんから、結構な腕前ですね。
-他はどうですか?
昼休みにうんていでむちゃをして一番高いところから落ちて、腰を強打したことがあります。すごく痛かったんですけど恥ずかしくて言えず、5時間目の授業がすごく苦痛でした。
-それは痛そう…。大けがにならなくてよかったですね。
あとは、放課後に校庭で毎日遊ぶんですけど、母から「今日は塾だから早く帰ってきてね」と言われていたのになかなか帰らなくて叱られていました(笑)。
-楽しいのが優先されちゃったのでしょうね。遊ぶのが大好き。結構元気で活発な感じですか。
はい、そうでした。ギリギリになって塾に飛び込むみたいな感じでした。
-習いごとは何かしていましたか?
たくさんやってましたね。その中でも一番長く続いているのが水泳です。4歳から今までやっています。
-水泳を習い始めたきっかけは何だったんですか?
妹が生まれるまで。母の実家に住んでいたんですけど、2歳くらいから祖父がよく区民プールに連れて行ってくれていて、泳ぐのになじみがあったんです。母も水泳をしていたということもあってはじめはスイミングスクールの夏期講習に行ったのがきっかけです。
-受験の時期も通っていたんですか?
私は受験がコロナの時期とちょうどかぶっていたので、1年半くらいお休みしました。
-なるほど、ちょうどその時期だったんですね。
-ではこの流れで受験のことを聞いていこうと思います。Kさんが中学受験をすることになったのはどのような流れからですか?
中高一貫校に通えば大変な高校受験がなくて、中学受験は自分だけで頑張るのではなくて家族も力を貸してくれて、そういう経験をして6年間同じ仲間で過ごすのも良いのではないかと親に勧められました。
-受験はどうでしたか?
すごく大変でした。覚えることはできたんですけど、流れをつかむのができなくて、歴史は特に手こずりました。
-全部覚えるのは難しいですから、流れをつかんでいくのが大切ですよね。
-和洋九段が受験校になったのはどういう流れでしたか?
学校選びをする時に、プールがあって家から近い女子校という条件をつけました。
-その条件で和洋が選択肢に入ったわけですね。
-和洋の入試はいかがでしたか?
私は2月1日の午前午後後両方受けたので、午後の入試が終わった後に母と一緒に合格発表を見に行きました。電光掲示板に受験番号があって、「わーっ、あったー」って喜んで、写真を撮って帰りました。他の家族は車で待っていてくれて、車の中で「受かったよ~」と話してちょっと泣いてしまいました。
-その涙はどんな意味があったのでしょう?
やっぱり嬉しかったのもあるし。これまで応援してくれてありがとうっていう思いもありましたね。
-なるほど。素敵な風景ですね。
-では次に入学後のことを聞いていこうと思います。中学時代の思い出はどんなものがありますか?
入学してからずっとマスクだったですけど、入学してすぐの頃は周りの子たちとたくさんおしゃべりしていたのを覚えています。女子だけという初めての空間で、ちょっとわくわくもあったけど、ちょっと不安もありました。
-そうですよね。中1のどんな生活でしたか?
はじめの頃、あまり自分からは話せなくて仲の良いグループができてからだんだん積極的に話せるようになりました。でも中2ではその子たちと全員離れてしまったので、新しく友だちを作れるように積極的に話しかけましたね。
-1年間で変化しているように感じますね。
-他にはありますか?
クラブ活動はプールが綺麗だったから入学したというのもあったので水泳部に入りました。練習自体は今もクラブチームが中心なんですけど、大会に出るには部に入っている必要があるというのもありました。
-今でも本格的に泳いでいるんですね。
学校がある平日は大体1時間半くらい、で金、土、日は2時間は泳いでいます。
-かなりの距離を泳いでいるんでしょうね。大会にも出ているんですよね?
はい。試合で使うプールは25メートルの場合と50メートルの場合があるんですけど、ターンがある分25メートルの方がタイムがいいんです。1ヶ月に1回のペースで大会があるので、その時にちょっとずつでも良いからタイムを上げていくことを目標にしています。
-そうですか。これからも頑張ってくださいね。
-Kさんは中3の時に外部で大きな活躍をされましたよね。そこに至る経緯を教えていただきたいです。
はい、中3の2学期に行われたHANEDA EXPOの中で行われた「こども未来ピッチ」でプレゼンテーションの機会を得られました。
同学年の2名と一緒に「チームrukako」として参加したんですけど、普段からよく話すメンバーというわけではなかったんです。先生がアンケートで出した「何かに参加してみたい人」というのに○をつけた者同士がチームを組んで、先生とも話をして「みんな空港が好きだし、このコンテストにしてみようか」ということになりました。その時点では全く案が浮かんでなくて、中間考査の直後から皆で考え始めました。
まずはそれぞれがイメージする空港像を挙げてみて、どんなところを変えたいか考えた時に全員に共通したのが保安検査場だったんです。プレゼンの時に使ったイメージでいうとトンネルになっている部分で、そこにそれぞれが考えたロボットだったり疑似飛行機だったりを付け加えて「イライラ脱出、ワクワクトンネル!」という名称をつけました。
-皆さんの意見が総合的に反映されたプランだったわけですね。
-プレゼンテーションも素晴らしかったですが、いかがでしたか?
プレゼンテーションは何も見ないで行う必要があります。手元に原稿があるとどうしても読んでしまうし、今回時間が限られている中で内容を覚えるということはとても大変でした。まずは原稿を作ってみて、それを暗記するのではなく自分なりの言葉でまとめて覚えていきました。その後は何度も練習して、みんなで打ち合わせて当日のプレゼンに臨みました。
-私も見に行きましたが、素晴らしかったですよ。
-何かコツはつかめましたか?
私はまとめた内容を箇条書きにして頭の中に入れていました。
一番目に話すのはこれで、二番目に話すのはこの内容だからこの言葉でつないで、みたいな感じでまとめていくとうまくいくというのが自分の中での発見でした。自分たちの力だけではたどり着けなかったので、関わってくださった先生のサポートに感謝しています。
-初めて会う人がほとんどで審査員も目の前にいた中であれだけのパフォーマンスができたということは経験として貴重ですよね。
会場に着いた時に思った以上に会場が大きくて、こんなに人が集まるんだと思ったし、
緊張したしずっとドキドキしていました。プレゼンテーションが終わった後はほっとしましたし達成感もありました。
-結果発表の時はいかがでしたか?
自分は発表でちょっと詰まってしまったことがあったので、選ばれなかったら自分のせいだと思っていました。その分、最優秀賞をいただけた時には嬉しいのはもちろんのこと、先生や他のメンバーへの感謝の気持ちが大きかったです。
-外の舞台で大きな経験をして成長したのでしょうね。その後、チームrukakoとしての活動はあったんですか?
はい、手作り紙芝居コンクールというのに応募しました。まずメンバーたちと先生でコンセプトは何にするかや対象をどのくらいの子たちにするかなどについて考えました。次にメンバーや先生たちで登場人物や絵などを書いて、しっかりと色を塗ってという作業をしました。私たちは動画部門だったんですけどしっかりと色を塗らないと見えないので濃くハッキリと書くのが大変でした。
今回はプレゼンでではなくて紙芝居だったので、セリフなどは覚えないで大丈夫かなーと思っていたのですが、流れを頭に入れておかないとセリフが飛んでしまったり違うセリフを言ってしまうこともあって大変でした。あと、たくさん練習して何度も動画を撮るというのも大変でした。
-なるほど、それは面白い経験ができましたね。
-そのような活躍の中で高校生になったわけですが、いかがでしょう?
中学3年生の時にできた経験を通して、自分がどこまでできるか、どのように自分の限界を超えるかということを知れました。プレゼンテーションについては、10あるうちの7くらいまでは来ているかなと実感しているので、卒業までに10までいけるように頑張っていきたいです。
-大学生になった和洋の卒業生が言っていますけど、大学に行くと自分たちがいかに先進的なことを行っていたかに気づくようなんですね。話し合いの仕方、相手の話の受け止め方、もちろんプレゼン力もそうですけど、大学に入ってから輝いている先輩がたくさんいます。Kさんもぜひそうなってもらいたいですね。
-では最後に下級生と在校生に向けてメッセージをお願いします。
受験生には、今は受験で大変だと思うけど、中学に入ったら楽しいことが一杯あるし、環境も変わって女子校という新しい場所で生活できるので、今頑張ってください。
下級生には、ちょっとずつでもいいからできることを増やしていくと、自分のものに必ずなっていくし、まずはチャレンジが大切かなと思います。失敗してもそれは全部自分のものになるから失敗はどんどんしてもいいので、失敗を恐れないでチャレンジしてみてね!頑張って!です。
-先生が出したアンケートで「はい」と答えた瞬間が3人にとってのターニングポイントだったのでしょうね。その後の経験は皆さんが努力を重ねて乗り越えたものだと思いますけど、最初の勇気ある一歩があったからこそ、ここまで来られたわけですよね。他の和洋生にも勇気ある一歩を踏み出してもらえそうなお話をたくさん聞けました。本日はありがとうございました!
【X先生からKさんについてのコメント】
明るくさっぱりとした人柄で、誰とでも分け隔てなく接することができます。公平な視点で物事を捉えることができ、周囲への気配りもできるため友達からの信頼もあついです。
高1でも仲間たちと新たなチャレンジをしようとしているので、頼もしく感じています。今後の活躍に期待しています。