-インタビューを通して和洋生の成長をお伝えするStoriesの69回目。今年度最後にお届けするのは、先日和洋九段を卒業した(高3の)Aさんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-では早速インタビューに入っていきましょう。Aさんは小さい頃、どんな子でしたか?
小さい頃はおとなしい性格でした。人前で話すのが得意ではなくて、小学5年の学芸会は魔女のお話だったんですけど、私はたくさんいる魔女の一人でした。セリフが一言しかなかったのにすごく緊張したのを覚えています。
-なるほど。クラス内でも目立つ方ではなかったと。
小学校のクラスの子たちは活発で、積極的に手をよくあげる子がすごく多くて、その中で自分はおとなしくしている、そんな子でした。
-もっと幼い頃から同じ感じでしたか?
そうですね。おとなしくて背も小さくて、幼稚園でもみんなの後をトコトコついていってました。のんびり屋と言われることが多かったと思います。
-どんなことをして過ごすのが好きでしたか?
テレビを見たり弟と遊んだりしていました。アンパンマンやプリキュアとか…。テレビ以外だとぬいぐるみ遊びをよくしていました。あと、母のことが大好きでずっとくっついていたいタイプでした。
-外で遊ぶより家の中で過ごす方が好きだったのですね。あとは甘えん坊な感じもあったのでしょうか。
はい、おそらくそうだと思います。
-学校ではどんな風に過ごしていましたか?
休み時間は友だちに誘われて校庭で鉄棒などをしたんですけど、運動が全然得意ではなかったので、友達に付き合ってする感じでした。
-そうなんですね。Aさんは何か習いごとをしていましたか?
日本舞踊を6年と水泳を2年やっていました。勉強では公文に通っていました。
-日本舞踊というのは珍しいですね。どんな経緯で習い始めたんですか?
小1の時、地域の盆踊りがあって踊りを教わる機会があったんですけど、その時に教えに来てくださっていたのが日本舞踊の先生で、その時に誘われて週に1回習っていました。
-筋が良かったんでしょうね。日本舞踊というのは実際どんなものなんですか?
演歌みたいなゆったりした曲に合わせて手をゆっくり動かしながら踊るんです。振り付けは盆踊りとほぼ一緒です。季節に合わせて扇子や桜の枝などの小道具を使って踊ることもあります。年に何回か発表会もあって、そういう時には同年代の子と何人かで発表していました。優しく教えてもらっていたので、特に新しいふりを習う時はすごく楽しくてワクワクしました。緊張する性格ではあるのですが、舞台上でたくさん発表の機会があったので、小6くらいになると日本舞踊ではだんだん緊張しなくなりました。
-6年間習い続けたということですが、今の自分にどんな影響を与えていると思いますか。
続けたという点では、継続する力は身についたかなと思います。あとは、手や足の動きを丁寧にして、所作をきれいに見せることが大事なので、そういうのも影響しているかもしれません。
-流れるような美しさが身についているのでしょうか。素敵ですね。
-公文はどんな感じでしたか?
兄が通っていたということもあって小1から小6まで週2回通いました。個人でコツコツやるのが中心でしたが、特に算数は中学の範囲にも進んでいて、和洋に入ってから役に立ったと思います。
-小学生の段階から中学の先取り分野まで勉強できたのアドバンテージになったということですね。
-Aさんが中学受験をすることになったのはどういう流れからですか?
兄が中学受験してたので、私も受けることになりました。
-そうなんですね。和洋九段を受験することになったのはどういう経緯があったんですか?
母が勧めてくれました。母は千葉出身で元々和洋にいいイメージを持っていたようなんですけど、母は九段下にたまに来ていたので、その時に知った和洋九段のことが気になって色々調べて私に合っているのではと思ったそうです。あと、兄の同級生が和洋九段に通っていてたというのも関係しています。
-そうなんですね。説明会などにもいらしていましたか?
はい、説明会にもたくさん参加していました。校舎見学もしましたし、勉強会にも参加しましたし、カフェテリアの試食会にも参加しました。一緒に参加していた人が何人か今のクラスメイトになっています。
-そうなんですか。お互い顔を覚えるくらい参加してくださったということでしょうね。
-受験当日はいかがでしたか?
とても緊張しました。2月1日に午前と午後両方受験して結構疲れたのと、午後の受験が終わった後に午前の分の合格発表を見に行ったのを覚えています。掲示板の前で記念写真を撮りました。
-なるほど、喜びが表れていますね。
-では次に、中学入学後のことについて聞いていきましょう。どんなことが思い出に残っていますか?
中1の文化祭の時はまだコロナが起こる前だったので、飲食団体もたくさんあって、カフェテリアの昼食もたくさんの種類があって、とてもワクワクしていた記憶があります。
-確かに賑わっていましたね。他はいかがですか?
中2の途中から頑張って定期テストに取り組むようになりました。
それまでは試験1週間前になるとちょっと頑張るという感じで、そこまで真剣に取り組んでいたわけではなかったです。
-よくあるパターンですよね。前向きに取り組めるようになったのは何かきっかけがあったのですか?
友達の存在が一番大きかったと思います。自分よりも頑張って成果を出している友達がいて、 試験前に問題を出し合うことがあって、その子がすごくよくできたので「自分もそんなふうになりたい、頑張りたいな」みたいな…。同じレベルで話したいというか…。
-小学生の時はそういうのはなかったですか?
小学生の頃は、テストといっても比較的点数が取りやすいものが多くて差を感じることが少なかったです。でも、中学になって勉強もちょっと難しくなって差が出てきてそういう気持ちが出てきたんだと思います。そういう時期に社会の歴史分野が始まって、頑張ったらその分点数に結びついて、ペースに乗ってきた感じです。それをきっかけに学業賞を取れるようになりました。
-中2がターニングポイントだったのですね。
はい、おそらくそうだと思います。
-中2の終わりからコロナの影響を強く受けたわけですけど、その中の生活はいかがでしたか?
オンライン授業の時はすごくだらけてしまって、反省すべき時間でした。出欠点検の5分前に起きて参加していたし、授業が終わったらすぐに友だちとオンラインゲームをしていました。
オンライン授業を通して思ったのは、やっぱり対面の方がいいなということです。友だちと話せるっていうのもありますし、授業に集中できると思います。オンラインだとやはり気が散ってしまって。
-場の空気感もあって集中が高まりやすいのかもしれませんね。
-では高校に入ってからのことを聞いていきましょう。
-行事などで印象に残っていることはありますか?
修学旅行が楽しかったです。今は海外からの観光客の方がすごく多くなって大変みたいですけど、私たちが行ったのはコロナ明けでまだあまり外国からのお客さんが戻っていない時期だったので、今では味わえない快適さがあったと思いますし、友達と夜ホテルでわちゃわちゃするのもすごく楽しかったです。
-行った場所の中で印象に残っているのはどこですか?
厳島神社がよかったです。仲良しのグループで回れてすごく楽しかったです。
あと、3日目は教科で与えられたテーマごとにグループを作って京都市内を回ったんですけど、この日は清水寺、伏見稲荷、嵐山、あとは西陣織の博物館など色々と見学できました。
-1日で結構回れましたね。混んでなかった分スムーズだったのでしょうか。今はオーバーツーリズムで大変そうですからね。
-高校生活での思い出は他にどんなことがありますか?
そうですね。私は家庭部だったので、文化祭の出し物として色々作ったのが思い出です。
特に高3ではウェディングドレスを高3みんなで協力して作りました。みんなで仲良く、仲たがいせずに作業できて、文化祭を成功させられたのがすごくよかったです。
-期間はどれくらいかかったのですか?
デザインも含めると半年くらいです。ウェディングドレスの雑誌を参考にしながらトップスはこんな感じ、スカートはこんな感じと組み合わせてデザインして、色味は全員一致で白がいいねってことになりました。
-大変だったポイントはありますか?
それぞれのピースを細かく切って準備しておくんですけど、「この部分が足りない!」とみんなで探すこともありました。結構のんびり作っていたこともあってギリギリになってしまって、先生方からせかされることもありましたが、できあがった時は「ちゃんとできた!」という思いで感動しました。きちんと形になっているし、とても綺麗でした。
-家庭部の印象はどんな感じですか?
部員がみんな良い子というか優しい子が多いですね。先輩後輩関係なく、喋りやすい子が多いのが印象です。アットホームな雰囲気です。
-いいですね。その雰囲気が続いていくことでしょう。
-Aさんは進路も含めて英語を頑張っている印象がありますが、どんなふうに頑張ってきたのですか?
映画やSNSを見て、英語をペラペラにしゃべっている人のを見て、色々な人と英語で会話できるのがすごい素敵だなって思ったのが頑張り始めたきっかけです。
中学を卒業する時は3級だったんですけど、メーターだと準2級レベルだとなっていたので、受かるかなと思って高1のはじめに受けたら不合格になってしまって…。それがすごく悔しくて。その後、オンライン英会話のレッスンを始めて英語検定の級も上がっていきました。オンライン英会話は今でも続けています。
-日常的に英語に触れ続ける習慣ができたのでしょうか。高1の間にすごく伸びたのでしょうね。
-英語を学ぶのは楽しいですか?
そうですね。読めたり聞けたりできるようになると嬉しいなと感じます。
-なるほど。それが進路にまで繋がったということでしょうか。
はい、私が進学することになっている上智大学は、英語を学びながら他の分野も学べる環境が充実しているというのが特長で、大学では英語をベースとしながら心理学も学びたいと思います。
-素敵な学生生活になるといいですね。
-大学生になるにあたって目標はありますか?
勉強もきちんとしながら、色々な人と関わりたいという気持ちが強いです。私自身、中高時代は友だちの輪を広げてこなくて、付き合う人も限定的だったと思います。
でも大学に行くと、留学生も含めて色々な人がいるでしょうし、価値観だったりアイデアだったり新しいものを吸収したいなと思っています。
-将来、どういうふうになりたいというイメージはありますか?
世界中で協力することが今大事になってきていると思います。
大学では色々な人とコミュニケーションを取って、他の人も色々な人と繋がれるように手助けできたらいいなと思っています。
-素敵ですね。自らも実践しながら、人と人とのつながりを作る架け橋になるサポートをするというのは、将来的なビジョンとしてすごく大切なイメージだと思うので大事にしていてください。
-では、最後に後輩と受験生へメッセージをお願いします。
まずは後輩へ。
6年間は長いようで短いです。特に私は高校の3年間がすごく短く感じました。後悔しないよう、時間を有効的に使いながら勉強も頑張って、友達との関係も学校行事も全部楽しんでほしいです。
受験生には、中学生になると放課後の部活動も始まりますし、小学校とは全然違った新しい体験ができて、楽しいことがいっぱいあります。今は精神的に大変なことが多いと思うんですけど、辛い時は中学に入ってからのことをモチベーションにして頑張ってください。
-後輩や受験生の皆さんも、Aさんのように伸びやかに中高生活を送ってくれるといいですね。大学でも頑張ってください。ありがとうございました!
【X先生からAさんについてのコメント】
Aさんはとても穏やかで、いつも周囲をあたたかな空気で包んでくれます。また、さりげない周囲への気配りで、自然に人を和ませることができます。後輩に対するアドバイスも優しく誉め上手で、とても慕われています。
一方、強い信念を持ち、それを貫く努力を惜しみなく続けていました。目標を達成するために自分を厳しく律するストイックな一面もあり、自分にプラスになると思うことに次々と挑戦するところも素晴らしかったです。
きっと彼女なら、和洋を卒業した後も明るい未来を進んでくれると信じています。卒業、おめでとうございます。
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