-インタビューを通して生徒の皆さんの成長をお伝えするStories。今回で66回目。2023年最後のお届けとなります。今回は先日の「政策甲子園」で優秀賞を受賞した「天才集団」高1のお三方にお話を伺っていきます。よろしくお願いします。
(3名)よろしくお願いします。
-でははじめはいつものように皆さんが小さかった頃のお話を聞いていきましょう。
(Aさん)私はすごく明るい子でした。あと負けず嫌いで、幼稚園の運動会のリレーで負けたくなくて全力で走ってました。
-活発な子だったんですね。Yさんはいかがですか?
(Yさん)私は小さい頃からすごい人見知りでした。あと、幼稚園の頃も小学校の頃も男の子と鬼ごっこなどで遊んでいることが多かったです。
-男の子と仲良くしていたけど人見知りだったんですね。
(Yさん)心を開くのにすごく時間がかかります。
-そうなんですね。Fさんはどうですか?
(Fさん)小さい頃はすごく騒がしい人でした。
-何かエピソードはありますか?
(Fさん)幼稚園の時、高いところが好きだったので高いところに登って着地に失敗して足を打撲して友達のお母さんに心配をかけてしまうっていうことがありました。
-活発な感じですかね。
-皆さん、他に何か小学校の時のエピソードあったら教えてください。
(Yさん) 私は小さい頃から習いごとをたくさんしていて、特に思い入れがあったのが小学校の課外活動で行っていた和太鼓です。毎年夏祭りや老人ホームで発表していました。
-どんな思い出がありますか?
(Yさん)太鼓に限りがあって叩ける人が限られていているので、競い合いでした。うまい人じゃないと出られなくて、学年関係なく選ばれていきました。
-なるほど。そういう中でも出たいっていう気持ちが大きかったのですか?
(Yさん)大きかったですね。
-一番の思い出は何ですか?
(Yさん)最後の発表の前日にバチが折れたことです。
-なんと。バチは交換できたんですか?
(Yさん)いえ、間に合わないので学校にあったのを借りました。
-それは大変でしたね…。
-Fさんは小さい頃の思い出はどんなものがありますか?
(Fさん)私は5歳から小3まで中国で過ごし、アメリカンスクールに通っていました。初めて幼稚園に行った時、先生がすごく大きく見えて怖くて行きたくないと毎朝泣いていました。日本語も通じなくて不安でした。「やだやだ」って言いながらその無理やり先生に手を引っ張られていくのが思い出みたいな感じです。
-ええー。そうだったんですか。
(Fさん)でも卒園までにはすごく仲良くできるようになったのと、それまではあまり活発だったわけではなかったので、先生や一緒に通っていた友達を通して性格が大きく変わったなと思います。
-そうなんですか。アメリカンスクールで一緒に過ごしていた友だちの国籍はどこが多かったですか?
(Fさん)韓国の子が多かった気がします。あとはヨーロッパ出身や日本人の子が次に多かったです。
-中国の子どもも通っていましたか?
(Fさん)中国の子どももいましたけどあまり多くなかった気がします。
-Aさんの幼い頃の思い出はいかがですか?
(Aさん)私には5分差で早く生まれた双子の兄がいるんですけど兄の友だちも含めて公園でずっと走り回ったり、家でおやつを食べたりしながら活発に遊んでいました。
-なるほど、活発だったのはその影響もありますかね。ありがとうございます。
-では次に、中学受験のことを聞いていきますね。
-Fさんは帰国生入試ですよね。中学受験をすることになったのはどういう流れからですか?
(Fさん)3つ上の兄は帰国時に小6で、ちょうど受験のタイミングだったので、せっかく英語を喋れるようになったんだし、公立の学校に行って高校受験を待つよりも中学受験をして、英語力を失わないようにした方がいいんじゃないかということで受験をしていました。
私もせっかく喋れるんだし、公立に行くよりも中学受験をしてレベルに見合う英語を学べるところに行くのが良いのではないかということで受験することになりました。
-なるほど、そういうことなんですね。受験も英語でしたか?
(Fさん)はい、そうです。英語一科目で受けました。英語検定2級を持っていたのである程度できたんですけど、エッセイの内容が少しわかりにくくて不安でした。
-英語力を生かした受験だったわけですね。ありがとうございます。
-Aさんはいかがですか?
(Aさん)私は普通の受験塾に通っていました。その頃は自分の将来のことを何も考えなくて、親に言われてやるという感じだったので、とりあえずやってみようと。
-中学受験ではよくありますね。
-Yさん、お待たせしました。中学受験をすることになった経緯は?
(Yさん)私は元々公文に通っていて、公文の先生とお母さんの方から受験してみないかって言われて、それで受験しました。
-Fさんが帰国入試。Aさんは中学受験塾、Yさんは公文ですか。三者三様ですね。
-では、和洋九段を受ける事になったのはどういう流れでしたか?
(Aさん)当時住んでいた場所が和洋に近かったというのと、制服がかわいかったというところです。
(Yさん) 公文の先生に紹介された学校を見学してみて、ピンと来て「ここが良い」って親に言いました。
-なるほど。そういう直感って大事ですよね。
(Fさん)私は親が色々と調べてくれて、この学校なら英語をこういう風に学べるよというのを教えてくれて、学校見学をした時にSDGsのカードゲームをしたんです。それが私の中でツボにハマったというか、そういうのが色々とできるならこの学校に行きたいなと思って受験しました。
-入ってからも本当に色々な活動ができていますね。
(Fさん)はい、そうですね。
-ちょっと違う角度の質問なんですけど、女子校を選んだ理由というのはありますか?共学でも良かったわけですよね。
(Yさん)女子校が良いというのではなくて、この学校にピンときただけなので、特にないです。
-面白いですね。ありがとうございます。
(Fさん)私も何校かに絞った中には共学もありましたけど、和洋でやった内容が面白かったから来ました。
(Aさん)私も特にないですね。
-皆さん、女子校にこだわりがあったのではなくて、並べた中で和洋を選んだということですね。ありがとうございます。
-では、入学後のことについて聞いていきましょう。皆さんの入学時はコロナの混乱の中でのスタートでしたね。そんな中で覚えていることがあったら教えてもらえますか?
(Fさん)家に居続けた時間が長かったので、料理に目覚めました。卵がトロトロになるオムライスを作れるようになるために研究しました。
-へー、すごい。それは一生使える特技ですね。
-Aさんはいかがですか?
(Aさん)最初の頃は本当に未来がどうなるかわからなかったので、ずっと母に「この先の未来が見えない」と言っていました。
-うーん、確かにあの頃はそういう感じでしたよね。
-少し経ってからはどうでしたか?
(Aさん)オンラインで授業が始まって、中1だったのでみんな初対面で…。でも会ってはないけどすごく楽しそうだなと思いました。
-そうだったんですね。ありがとうございます。
-Yさんはどうですか?
(Yさん)授業が始まる前、試しにテストとしてズームにつなげた時、なぜか私だけ音が聞こえなくて、ずっと母とどうしたらいいか模索していました。最後まで聞こえなくて、最終的に紙に書いて「聞こえないです」というのを見せたりして…。本当にオンライン授業は苦手でした。今でもオンラインでつながる前は本当にドキドキします。
-はじめに負の体験があったせいですね。
-楽しかったというエピソードはありますか
(Aさん)中1でオンライン授業だった時、ランチ会をしました。お昼休みもつなぎっぱなしにして、みんなでお昼ご飯を食べました。先生が一人ずつ当てていって、色々なことを話しながら過ごして…。私はサンドイッチを食べたんですけど、すごく楽しかったです。
-ありがとうございます。Yさんはどうですか?
(Yさん)ホームルームの時レクで、「家にある○○なもの」というお題が出されて、それぞれ家の中から探して持ってくるというのがあったんですけど、それがすごく楽しかったです。
-何を持ってきたか覚えていますか?
(Yさん)「大切なもの」というお題で飼っているハムスターを持ってきました。
-生き物をカメラの前に持って行ったんですか。盛り上がったでしょうね。
-Fさんはどうですか?
(Fさん)コロナが明けて学校が始まった後、はじめのうちは1クラスを2つの教室に分けて授業を行っていた時期がありました。お昼に円になってご飯を食べてたんですけど、友達がミルクティーを大量に床にこぼしてしまって、その時、みんなが手伝って拭いてあげていて、「あー、いいクラスだなぁ」と思ったのが印象的です。
-なるほど。誰かが失敗してしまった時にフォローしてあげられる雰囲気があったんですね。今は3人ともサイエンスコースに在籍していますけど、Fさんは中学の時グローバルクラスでしたよね。で、AさんとYさんは中学の時は本科。
(Yさん)はい。Aさんと私はずっと同じクラスです。
-中学の時、3年間一緒のクラスだったんですか。この後も一緒の可能性が高いでしょうから、だとすると6年間一緒ということになりますね。
-ずっと仲がいいんですか?
(Yさん)中学の時は一緒にいるグループが違ったので、ちょこちょこしゃべるくらいの感じだったんですけど、高校に上がってクラスが一緒になって「あれ?また一緒のクラスになって、もしかしてこの子と6年間一緒なんじゃない?」と思ったのを覚えています。それで天才集団で活動するようになって、更に仲良くなったって感じです。
-そうなんですか。元々仲良しだったというわけではないんですね。
(Yさん)ちなみに、中学の時はFさんのことを知りませんでした。
-そうなんですか。関わりが少なかったのでしょうね。FさんはAさんとYさんのことを知っていましたか?
(Fさん)Yさんのことは知らなかったんですけど、Aさんは中3の時、起業家プログラムの班が一緒だったので面識はありました。
-その時のそれぞれの印象はどんな感じでしたか?
(Fさん)私が話を聞いてなくてわからないことがあって、同じクラスだったもう一人の子と困っていた時、初対面なのにAさんが「これをするんだよ」って教えてくれたのが印象的です。はじめは優しい子っていうイメージだったんですけど、起業家のプログラムをしている中でずっと静かだったのが急にふっと思いついた案をパッと繰り広げて、みるみるうちに圧倒されたのを覚えています。
-どんな案を出したか、Aさん覚えていますか?
(Aさん)私はなんとなくクマのブランケットがいいんじゃないかなと思ったので、それを伝えたら皆が「いいじゃん」ということになって…。
-Aさんは小さい頃活発だったと言っていましたよね。中学の時は、周りの人から見るとちょっと静かめに見えていたらしいですが、何か理由があるんですか?
(Aさん)幼稚園の時は元気が良すぎただけで中学に入ってからは大人になったのかなと思います。中学に入ったらどちらかというと静かな方にいました。
-言えなくなったというわけではなくて落ち着いた感じですかね。変化というか成長でしょうね。
-では次に、高校に入ってからのことを聞いていきましょう。
-高校に入ってから天才集団が出来上がるわけですが、その経緯やなぜその名前になったのかなど教えていただけますか?
(Fさん)Yさんが誘ってくれました。
(Aさん)私もYさんに誘われました。
-なるほど。ではYさんがスタートですね。Yさんはなぜ今回政策甲子園に挑戦しようと考えたのですか?
(Yさん)講堂で学年全体の集まりがあった時、コンテストに参加しようという話が出て、その中に政策甲子園が含まれていて、今回が第一回だということに魅力があったのかもしれませんが、またピンと来て隣にいたFさんを最初に誘いました。三人組で参加することになっていたので誰が良いか考えた時、Aさんが良いのではないかということになって誘いました。
-スカウトですね。Aさんを誘う決め手になったのはどんなところでしたか?
(Yさん)なんかすごくいい意見を言ってくれるんじゃないかっていう期待があって。
-で、今に至ってるわけですよね。なるほど、ありがとうございます。
-天才集団というチーム名はどんな思いが込められているのですか?
(Aさん)「柔軟で天才的な発想を繰り広げる」という意味が込められています。
-はじめて聞いた時、すごいネーミングだなと思いましたが、そういう思いが込められていたんですね。
-今回、政策甲子園で与えられたテーマはなんでしたっけ?
(Aさん)「デジタルを駆使した新たな選挙を提言しよう」です。
-それを考える上でどんな話し合いが繰り広げられたのですか?
(Fさん)初めはSNSを使って何かするとか、インターネット投票ができるアプリができると良いのではないかという意見が出ていたんですけど、M先生から「それは誰でも思いつくのでは?」と言われて、しっくりする意見がギリギリまで出ませんでした。
締切の一週間前ぐらいにAさんが急に「ゲームにしたらいいんじゃない」って言って、一気にその方向に進んでいきました。
-なるほど。「Aさんがいいことを言ってくれるんじゃないか」っていうYさんの直感通りだったわけですね。
-Aさんは何をヒントにゲームと新しい選挙法を結びつけたのですか?
(Aさん)「あつまれ動物の森」のスマホ版に「ポケモリ」というのがあって、私は一時期それにすごいハマってた時があったんです。動物とふれあいながら自分で街を作っていくゲームなんですけど、選挙に行く割合が少ない若い世代もゲームなら関心を持ってくれるんじゃないかなと思って、自分で街を作っていくスタイルのゲーム内で実際に投票ができたらすごくヒットするんじゃないかなと思って言ってみました。
-なるほど。他のお二人は聞いた時、どのように感じましたか?
(Fさん)その意見が出るまでは、どういうふうに進めていったらいいのかわからなくて、結構曖昧な道のりだったんですけど、Aさんが「こういうことを押したらどうか」という案が出た瞬間、チームの雰囲気がいい感じになって乗っていけたので、良い意見が出たなって思ってます。
-Yさんはどうですか?
(Yさん)正直に言うと、間に合わなかったらどうしようっていう不安があって「こんなギリギリになって新しい意見が出る?」と思ってしまいました。でも、やっぱり他にない意見だな、これはきっと他のチームとも被らないだろうということで色々と話し合った結果、この案でいこうということになりました。
-話し合いする中で、間に合わないかもしれないという心配はあるけど、他にないオリジナリティがあるのではないかということになったわけですね。
-Fさんは何かありますか?
(Fさん)そうですね。それまでは資料をどうやって作ろうか浮かばなかったんですけど、Aさんの意見が出てから、スライドの構成など色々と意見が出始めてスムーズに動き始めました。
-なるほど。Aさんお二人の話を聞いて、なにかありますか?
(Aさん)自分ではちょっと言ってみたくらいの感じで、正直みんながそんなふうに受け入れてくれると思っていなかったのでびっくりしています。
-そうですか。では、Aさんが1人で考えてたら、その案を採用したかどうかわかりませんでしたね。なるほど、ありがとうございます。
-私から見ると3人はそれぞれ違う感じがするんですけど、作りこんでいく上で役割分担はあったのですか?
(Yさん)Aさんが基本的に意見をどんどん出していく人、私が原稿を考えて、スライド作りを主にFさんが行っていました。
-すごいですね。それは自然に出来上がったのでしょうか。
-Yさんは意見を集約したりまとめたりするのは元々得意なんですか?
(Yさん)いえ、全然そんなことないです。でもなんとかしなきゃいけなかったのでやりました。
-それぞれの長所が出せるように頑張っていたんでしょうね。
-Aさんは意見がバンバン出てくる感じだったんですか?
(Aさん)そんなことないです。あんまり自分で言っているつもりはないです。
Fさんはどうですか?
(Fさん)はい。私たちもそこそこ意見を出しましたけど、やっぱりAさんの意見になります。
その角度から来るかみたいな他の人にできないような発想は、私はあんまり得意ではないので、そういうのはAさんしかできないなって思います。
-そうなんですか。Yさんから見てAさんはどうですか?
(Yさん)中学の姿を見ている身からすると、こんなに意見を言う子なんだという意味で新たな発見がありました。
-お二人からそんなふうに言われていますけど、Aさんいかがですか?
(Aさん)そうですね。高校生になってから変わったなという自覚はあります。中学校の時はYさんが言っているとおり静かな方だったです。
自分の意見をあまり言う方じゃなかったし、サイエンスコースには去年までグローバルクラスにいた人もたくさんいて、私はクラスの雰囲気についていけないんじゃないかって思っていました。
でも、グローバルクラスから来た人たちがバンバン向こうから話しかけてくれて、すごく楽しいって思えたんです。それがきっかけで明るく元気になりました。
-なるほど。グローバルクラスのグイグイ前に来る感じがはじめはちょっと押される感じで戸惑いがあったんですね。それが、その勢いに良い影響を受けて楽しいなと思えるように変化したという感じでしょうか。
-実際には全然そんなことなかったけれど、見えない不安を感じていたんですね。
-自分たちのプレゼンのリハーサルを見に来てください!ってたくさんの先生方に呼びかけていましたよね。あれはどういう発想だったんですか?
(Fさん)本番で質疑応答の時間が設けられていたので、その対策をしたかったんです。自分たちでは完璧だと思っていても、他の人から見える穴があるはずで、たくさんの先生方に見ていただいて、質疑応答対策と全体のクオリティを高められたらなと思って声をかけさせていただきました。実際に10人以上の先生に見ていただきました。
スライドに情報をたくさん載せてしまうと、聞いている人が画面の情報を読んでしまって、次のスライドに移った時、「あれ、スライド変えるのが早いな」と思われるという意見をいただいたり、想定される質問で、前日に先生からアドバイスしてもらったのと同じものが本番で出たということもありました。
自分たちだけだったらそういう質問が来るとは思えなかったので、色々な方から話が聞けて、それだけ自信もついたし、良かったと思います。
-なるほど、そうなんですね。
-Aさんはいかがでしたか?
(Aさん)発表の声が小さいというのがグサッときました…。でもその分、本番では殻を破って全力でできたので良かったです。
-乗り越えたんですね。ありがとうございます。
-本番の話も聞きたいのですが、その時の意気込みや会場の雰囲気などはどうでしたか?
(Yさん)地方から来てる人が多くて、私たちだけすごい身軽で来ていたので、驚きました。私たちのグループだけ保護者も多かったです。発表するときは多少緊張はしたんですけどいつも通りにやれば大丈夫って思って発表しました。
-なるほど、普段から授業でプレゼンはたくさんしていますからね。
-Fさんいかがですか?
(Fさん)会場が暑かったです。私は今まで発表にあまり抵抗がなかったんですけど、一番最初に喋り始めた時には足が震えていました。私は緊張すると話すのが早くなってしまうんですけど、入れ替わりの時にYさんから「早くなっているよ」って言われて自分が緊張してたんだなっていうことに気づきました。人生で一番緊張しました。
-初めての経験だったんですね。
-Aさんはどうでしたか?
(Aさん)会場には様々な地域から来た人がたくさんいて、ここまでたくさんの人の前で発表するのはしたことがないし、すごく緊張したんですけどちょっと頑張りました。
-引率した先生が「本番が一番良かった」と言ってくださっていましたね。
-終わった時の感想はありますか?
(Fさん)プレゼンが終わってお辞儀をしたタイミングで、時間終了のチャイムが鳴ったので、今日はついてる、奇跡が起きたと思って、かなり自信がありました。
-そうでしたか。ありがとうございます。
-Aさんはどうですか?
(Aさん)なんかもう開放感に満ち溢れてました。
-発表の時だけでなくて、そこに至るまでのずっと大変だったことも含めてですかね。
-Yさんはどうですか?
(Yさん)発表中はとにかく二人のことが心配で仕方なかったです。Fさんにもうちょっとゆっくり喋ってと伝えましたし…。Aさんはすごく大きい声で発表していて、本当にかっこよくて、終わった瞬間本当に感動しました。
-Yさんはまとめ係兼見守るお母さんみたいな位置づけですね。3人の関係性を垣間見たような気がします。その場では全国から集まった10チームから上位の3チームが発表されましたよね。その時はどんな感じでしたか?
(Aさん)壇上に上がってチームごとに一列に並んでいる中で「一つ目のチームは…、二つ目のチームは…」みたいに呼ばれていって、自分たちが呼ばれた時はすごく嬉しかったです。私は国会議事堂での発表まで行けるとすら思っていなくて、行けたらいいねみたいな気持ちでした。
本当に決勝まで行けて、しかも上位の3つに選ばれて…。初めて挑戦した課外活動でここまで結果が出ると思わなかったので、嬉しかったしびっくりしました。
-なるほど。ありがとうございます。率直なところですよね。
-Yさんどうでしょう?
(Yさん)まさか本当に自分たちのグループが選ばれるとは思っていなくて、自分たちの名前が呼ばれる前に私たちの一個前の順番のグループが呼ばれたので、次に呼ばれなかったら私たちは選ばれなかったんだっていうのがあって、もうそこからもうどうしよう。どうしようっていう不安が高まって、いざ呼ばれた時は本当に嬉しすぎて泣いちゃいました。
-私も録画を見ましたが、泣いていましたね。
-Fさんどうですか?
(Fさん)二人は不安って言ってたんですけど、私は過去一によい発表ができたし、全体の三番目という比較的早めに発表した後、落ち着いて他のグループの発表も聞いていて、自分たちが行けるという思いが強くなっていきました。
-よほどクオリティが高いものが発表できたということなのでしょうね。ありがとうございます。
-みなさんの偉業は懸垂幕でたたえられると思いますので、楽しみにしていてくださいね。
-では、今始まっている探究リーグのことを聞いてみたいのですが、よろしいでしょうか。
(Yさん)M先生から何かの大会で上位表彰された人たちだけが参加できる取り組みがあるけど、挑戦してみないかと言われたのがきっかけでした。次にまた何かやりたいねという話を3人でしていましたが、何も決まってなかったので、これにしようっていうのがスタートです。
-新たにチャレンジする目標ができたわけですが、今回はこんなふうに頑張っていきたいなというのはありますか?
(Fさん)卒業するまでにたくさん賞を撮りたいので、成長できるように頑張っていきたいです。
(Aさん)今回の活動は長期間にわたるので大変だと思うんですけど、将来どこかで必ず役に立ついい経験になると思うので頑張っていきたいです。
-この時期にこういう活動ができる高校生は日本全国でもほんの一握りですからね。
(Yさん)初っぱなから予想外のお題が来たので、今後どうなるか本当に不安で仕方ないんですけど、みんなで力を合わせて頑張りたいなと思います。
-それぞれの良さを生かしてさらに活躍しそうですね。素晴らしいと思います。
-では最後に、後輩にと受験生に向けて一言お願いします。
(Fさん)高校になってクラスが変わったばかりで不安なこともたくさんあったんですけど、色々なことをやれば変わっていけるんだなと思えたので、自分の置かれた状況を全力で楽しんで、より良い何か…、より良い自分の中の力を積み上げていってほしいなって思います。
和洋は授業でPBLがたくさん行われていて、色々な人の発表を見る機会が多いです。
プレゼンの最初に質問を投げかけるというのも、授業の中で「こういう発表の仕方もあるんだな」と学んだことでした。和洋のPBLを通していろんな人の発表の仕方を見る機会がたくさんあるというのは、他の学校ではなかなかできないところだなと思うし、実際に今回のような場所でも役立つ大切なことだと思うので、そういうところが和洋の一番いいところだと思います。
(Aさん)まず後輩には…。自分の意見を言うのがまだ苦手な子もいればそういうのが得意な子もいると思いますが、思ったことを言わなかったらそこで終わりだと思います。誰にも広まらないし、自分の中で終わってしまうのはすごくもったいないことなので。過去の自分に対する思いでもあるんですけど、言いたいことがあるんだったら言えばいいと思うし、何事にも前向きにやって後悔のないようにしてほしいなと思います。
次に受験生へ。受験勉強ですごく大変な思いをしてると思うんですけど、今苦労していることは多分後々どこかで役に立つと思うし、その努力が実を結ぶと思うので頑張ってほしいです。和洋は友だちとの関係がいいですし、先生達も質問に行くと親身になって教えてくれるのですごく感謝しています。すごく良いところなのでぜひ来てほしいです。
(Yさん)受験生には、他人と比べて戦うんじゃなくて、過去の自分自身と戦ってってほしいなって思います。あと、先生たちと生徒がフレンドリーなところが和洋の良いところなので、ぜひ来てください。
後輩へは、中学と高校の勉強の難易度は格段に違うので、中学生のうちにしっかり勉強しておくことでより高校生活が楽しめると思います 何事も経験なのでやらないで後悔するよりやって後悔した方が何倍もいいと私は思います。どんどん色んなことに挑戦してみてください。
-違う個性を持つ3人が共鳴しあってすばらしい関係性を作っていることがよくわかるインタビューでした。これからも頑張ってください。応援しています。本日はありがとうございました!
【X先生から天才集団3名についてのコメント】
《 Aさん 》
慎重で、自分が納得できるまでやり抜く忍耐力を持つ努力家です。
疑問があっても安易に人に聞いて解答を求めずに熟考し、自分で解を見つけようとする姿勢が素晴らしいと思います。チームで重要な要素を担う天才集団の「頭脳」です。
《 Fさん 》
頭の回転が速く弁も立ち、臨機応変に対応する力が優れています。
自己肯定感が非常に高く、今回の政策甲子園でも「自分達にできないわけがない!」とチームの士気を高めて牽引していました。チームのリーダー的存在です。
《 Yさん 》
ポジティブな性格で、何にでもチャレンジする積極性を持っています。
学級委員を務めており、生徒や教員からの信頼が厚く、人前で話すことも得意です。特に集団をまとめるバランス感覚に優れており、個性あふれる天才集団の重要なまとめ役となっています。
《 チーム「天才集団」 》
3人の個性、長所が存分に発揮され、互いの足りないところを補いあいながら、相乗効果で全体の力がより高められていくという非常にバランスの良いチームです。
また、3人とも「素直である」という共通点があるため、今回も多くの先生から協力を得て、いただいたアドバイスによって発表内容を大きく改善、向上させることができました。
これからもそれぞれの良さを活かしながら成長し続けてほしいです。
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