-インタビューを通して和洋生の成長をお伝えするStories。46回目となる今回は、高3のMさんにお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
-早速ですが、Mさんは幼い頃、どんなことをするのが好きでしたか?
私は小さい頃から絵を描くのが好きで、大人数でワイワイするより仲のよい何人かで絵を描いて過ごすことが多かったです。得意な子に教えてもらいながら飽きることもなくたくさん描いていました。
-そうなんですね。Mさんは性格的にどんな子でしたか?
引っ込み思案でシャイでした。自分から前に出るタイプではなかったです。
-小学校の頃も発表する機会はありましたよね?その時はどうだったんですか?
人前に立つといつも手足が震えてしまっていました。性格的には今も変わっていませんし、発表の機会は緊張しますけど、和洋でPBLをたくさんして、プレゼンの機会が多くあったので、緊張することが少なくなりました。
-MさんはPBLで大きな成長を遂げましたよね。そのあたりは後ほど詳しく聞いていきたいと思います。
-では次に、中学入試について聞いていくことにしましょう。Mさんが中学入試を行うことにしたのはどのような流れがあったんですか?
小学校は6年間環境が変わらなかったので、このまま地元の中学校に行くとこれまでと変わらないなと思っていました。それまでは仲のよい子と絵を描いて過ごしてばかりだったので、新しい環境で色々な友だちと関わりが持てたら楽しいかなと思ったのがきっかけです。
-そうなんですね。和洋九段を受験することにしたのはなぜですか?
私は習い事として幼稚園の年長から英会話教室に通っていたので、せっかくなら英語を活かせる学校がいいなと思っていました。調べていく中で和洋九段に新しくグローバルクラスができるということを知り、家から電車で一本だったことや立地がよかったということもあって受験することにしました。
あとは、学校見学に来た際、プール、体育館、カフェテリアや講堂などの施設が綺麗だったことや、入試対策勉強会の英語を受けた時、英語の先生の発音が良くて、この先生のもとで学びたいと思ったことも和洋九段を受験したいと考えるようになった理由です。
-そうなんですね。合格はどのように知ったんですか?
私は和洋しか受験しなかったので、2月1日の午前も午後も受験しました。午後の試験が終わった後、学校で午前中の入試の合格発表が行われているのは知っていたのですが、怖くて見にいけなくて、家に帰ってからスマホで確認しました。
-合格を知った時はどうでしたか?
私は塾に通っていなくて母が受験勉強の面倒を見てくれていたので、2人で喜びました。
-和洋に入学して大きく成長して今のMさんがいるわけですから、合格できてよかったですね。
-では次に、入学後のことを聞いていきましょう。
-実際にグローバルクラスに入ってみていかがでしたか?
帰国子女の子やインターナショナルスクール出身の子が何人かいて、初めは授業についていけるか不安もあったんですけど、ネイティブの先生方の授業はゲームを交えながら学ぶ授業スタイルだったので、楽しく英語力を伸ばすことができました。
あと、海外経験のある友達から海外での体験や様々な文化について話を聞くこともできて、毎日楽しい生活が送れていたと思います。
-色々な刺激を得られたんですね。
-他に中学時代のことで覚えていることはありますか?
やっぱりPBLでプレゼンをたくさんしたことが記憶に残っています。プレゼンを通してたくさん人前に立つ経験をして、発表することが嫌でなくなりました。
-発表することが嫌でなくなったきっかけはあったんですか?
授業でプレゼンをする時に作ったスライドをほめてもらえたことがきっかけでした。そこから「発表も好きかな」と思えるようになりました。
私は絵を描くのが好きだったので、プレゼンシートを楽しく作ることができたのもよかったです。あとはプレゼンシートを元に発表できるので、話す順序も決まっていて、発表することが苦ではなくなったというのもあります。
-自分の得意を活かしてスライドを作れたことが克服のきっかけになったんですね。
-PBLで一番心に残っているトリガークエスチョンは何ですか?
問い自体は忘れてしまったんですけど、中1の地理の授業でオリジナルの旅行プランを考えるのが楽しかったです。
-時差の単元で行っていたものですね。
その時、初めて代表に選ばれてクラスメイトの前で発表しました。すごく緊張したんですけど自分の中で殻を破れた経験になりました。
-どんな内容だったか覚えていますか?
私は母の影響で赤毛のアンが好きだったので、その聖地を巡る旅を企画しました。
-あれ?私も記憶にありますね。文化祭で発表したのではなかったですか?映像が残っているかもしれないので一緒に見てみましょう。
【二人で中1の文化祭で行ったプレゼンテーションを見ました。私から見るととても堂々とした発表に感じられました。】
-5年ほど前のご自分の発表ですけど、ご覧になっていかがですか?中1の頃の自分にお姉さん目線でアドバイスしてみてください!
へたっぴです!(笑)スライドが見にくくて「もっと文字少なくして!」と思いますし、もっとボディランゲージも使った方が伝わると思います…。伝えてあげた~い!(笑)。
-それに気付けるということは、6年間で更に成長しているということですよね。素晴らしいと思います。
-中学時代の思い出は他にありますか?
私は中3の途中まで体操部にいたんですけど、結構緩めだったのでもっと活発に取り組める部活動に入ろう!と思ってダンス部に入りました。ただでさえ運動音痴の私がダンス部の練習についていくのは大変でした。途中から入ったので基礎もできていなくて、厳しいのは知っていたけど本当に大変でした。同輩からもダンスを教わりながら練習を重ねていって、だんだんと踊れるようになって文化祭にも出させてもらえるようになりました。あの頃は大変だったけど最後まで頑張ってよかったと思います。
-頑張り切れたのはなぜだと思いますか?
体操部から厳しさを求めて自分から入った部活だったので…。他の部員はダンスが上手で、一緒に踊れるのが楽しかったですし、はじめは踊れなかったダンスを本番までの間に練習を重ねて踊れるようになるのが嬉しかったです。
-自分自身で成長を実感できたということでしょうね。
同輩も練習に付き合って教えてくれましたし、先輩方も私が頑張った分だけほめてくださいました。だから厳しい中でも頑張れたのだと思います。
-貴重な経験ができましたね。
-話が高校に移ってきていますが、高校での思い出はどのようなものがありますか?
高1の時にKIRINさんにラベルレスボトルとマイボトルステーションの提案を行ったのが思い出です。当時、KIRINではラベルレスボトルが作られていなかったので、プラごみ削減の一環としてラベルレスボトルを提案しました。マイボトルステーションは自動販売機にマイボトルを入れると直接商品を注ぐことができる、洗浄機能も付いたものを提案しました。
-衛生面にも配慮したつくりになっているんですね。
はい。マイボトルの利用促進にも繋がってよいと思ったのですが、実用化には法律の壁などの問題もあって課題が残ってしまいました。でも、自分のアイデアを企業に提案するという機会は自分にとってよい経験になったと思います。
-すばらしいですね。実用化されれば、ペットボトルの様々な問題にもよい影響を与えそうです。
-他にはいかがでしょう?
高2では友だちに誘われてキャリア甲子園に出場しました。東京電力さんから出された課題で「カーボンニュートラルな未来の実現を目指し、自由な発想で新たなサービスを提案せよ」というテーマに取り組みました。
-具体的にはどんな内容だったんですか?
環境に対する意識を高めるには、小さい頃から色々なことを学んで問題意識を作っていく必要があると2人で相談して、小中学生向けのシミュレーション型ゲームアプリを提案しました。ゲームしながら楽しく学ぶという形にして、「家からマイボトルを持っていく?持っていかない?」「持っていなかったらペットボトルを買う?買わない?」「もし買ったとしてもリサイクル100%のものを買う?違うものを買う?」「捨てる時に分別する?しない?」など「絶対にこの選択をしなきゃダメ」というのではなくて、別の選択をしたとしても、その後の行動が大事だよということを伝えたかったんです。
-おもしろそうですね。実用化したら楽しそうです。進路が決定したらアプリを作ってみたらどうですか?
-高3ということで進路に向けて動いていると思いますが、どのような方向を考えているんですか?
私は史学科に進学したいと考えています。私は「進撃の巨人」というアニメが好きで、作品から学びも得ましたし、視野が広がったと思います。作品中にはホロコーストを彷彿とさせるようなシーンも描かれています。国同士が自分たちの正義を貫いて戦うんですけど、見ている側からは「どっちも悪くないじゃん」と思えるんです。
自分たちと相手の正義は異なっていて、だからこそ争い続けて。でも思想的な違いがあってもどっちも同じ人間なんだ、という内容です。
お互いが正しいと思っていることを行って対立が起こってしまうところが現代の宗教問題とも重なると思います。世界では広く信仰されていますが、日本人は一般的に信仰心が薄いといわれていて、私自身も宗教に対するイメージがつかめておらず、宗教の歴史について興味があるので、大学で学んでいきたいです。
実際にオープンキャンパスに参加した時にも「歴史を学ぶことで現代が見えてくるよ。まずは歴史を知ることが大事だよ」と大学生からアドバイスをもらって、確かにその通りだなと感じました。
-アニメから進路に繋がることもあるんですね。そこからしっかり深められているのもすばらしいと思います。希望の進路に進めるといいですね。頑張ってください。
-親御さんはMさんの成長をどのように捉えていらっしゃるのでしょう?
幼い頃はおとなしくて人前に出ることが苦手だった私が、色々な場面で発表できるようになったり、部活や勉強面の両立を頑張ったりしていて、成長を感じたと言ってくれています。
-幼い頃を知っている分、今の成長を頼もしく感じていらっしゃるのでしょうね。
-では最後に、後輩と受験生に向けてメッセージをお願いします。
まずは後輩には、学校の活動以外にも積極的にチャレンジしてほしいです。私は校外活動を行うことを通して、より充実した学生生活を送れたと思います。
そして受験生へ。勉強は大変だと思うけど、自分の選んだ学校の合格に向けて頑張ってください。和洋には個性豊かな子がたくさんいるので、刺激のある学校生活が送れると思いますよ。
-学校を飛び出して社会と繋がることで、Mさんが成長するための大きなステップになったことが伝わってくるインタビューでした。ありがとうございました!
【X先生からMさんについてのコメント】
協調性があって誰に対しても礼儀正しく優しいので、皆から信頼されています。責任感が強く、何にでも一所懸命取り組んで最後までやり抜く強さがあります。
努力家で何事にもチャレンジし、しかもアドバイスを素直に受け止める柔軟性もあります。様々な場で得た経験によって、6年間で大きく成長しました。デザイン力にも優れ、作成するスライドは多くの人をひき込む魅力に満ちています。
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